もう恋はしない《番外編》23
練習が終わって、いつものように孝志と駐輪場に向かった。
「…もう来ないかと思いました」
孝志がほっと胸を撫で下ろしてる。
「だからって、迎えに来てくれんと困るよな〜」
えっ!って顔してる(笑)
うちは、ニヤニヤしながら手を差し出した。
「はい、バス賃」
「えぇ〜!?」
渋々ポケットから財布を取り出す孝志。
久々のやりとりに、うちはこれを待っとったんやって気付く。
ポロッ。
「ん?何か落ちた」
うちの一言に、ハッとしたように孝志が慌てる。
うちは財布から放り出されたそれを拾い上げた。
?
「これ…」
見覚えのあるそれは、いつかのシカのストラップやった。
「…まだ持ってたん?」
孝志の顔が見る見る赤くなっていく。
「スミマセン。捨てづらくて」
受け取ろうとしたから、隠してやった。
「何か、嫌や…。何で前の男からのストラップをアンタがいつまでも持ってるん?」
「沙野子…さん?」
おそるおそる覗き込む孝志。
何やろ、めっちゃ気持ちが高ぶってくる。
「すみません。僕、沙野子さんが持ってた物だから、捨てる事出来なくて…」
怒られた犬みたいや。
それでもうちは表情変えずに
「似合わん…」
って言い放った。
「…もう来ないかと思いました」
孝志がほっと胸を撫で下ろしてる。
「だからって、迎えに来てくれんと困るよな〜」
えっ!って顔してる(笑)
うちは、ニヤニヤしながら手を差し出した。
「はい、バス賃」
「えぇ〜!?」
渋々ポケットから財布を取り出す孝志。
久々のやりとりに、うちはこれを待っとったんやって気付く。
ポロッ。
「ん?何か落ちた」
うちの一言に、ハッとしたように孝志が慌てる。
うちは財布から放り出されたそれを拾い上げた。
?
「これ…」
見覚えのあるそれは、いつかのシカのストラップやった。
「…まだ持ってたん?」
孝志の顔が見る見る赤くなっていく。
「スミマセン。捨てづらくて」
受け取ろうとしたから、隠してやった。
「何か、嫌や…。何で前の男からのストラップをアンタがいつまでも持ってるん?」
「沙野子…さん?」
おそるおそる覗き込む孝志。
何やろ、めっちゃ気持ちが高ぶってくる。
「すみません。僕、沙野子さんが持ってた物だから、捨てる事出来なくて…」
怒られた犬みたいや。
それでもうちは表情変えずに
「似合わん…」
って言い放った。
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