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ある日、逃亡。

[211]  石丸ニレ  2007-06-19投稿
さて、彼からどうやって逃げ出そうか。まるでセックスが合わない。自分から誘惑しておいて何だが、こんなの何度も我慢するなんて有り得ない。
かくいう彼は十歳も年下なのだが、つい30分前までは歳の差に酔えた。事件は今しがた、初めての交わり。ゴムを私の中に置き去り、気付かず発射。焦って捜すのはいいが、まるでくじ引きBOXのように手を突っ込んで掻き回す。それ以前、エスカレートするディープキス、深さを増すと私の口をくわえ噛み付く格好だ。これにはさすがに参った。
こいつは童貞だ。 「なぁ、俺ら合ってるよな。」
ああ、もう、返事したくない。
「今度ゆかさんの部屋でしようよ。俺んち親いるし、さすがに毎回ゆかさんの車っつーのも悪いし。」

答えない私の心情を察してはくれないのだろうか。サンルーフを叩く雨音が沈黙を際立たせてくれているというのに。 それどころか、はだけた胸元を直す私の手を制し、更に服の中を探り始めた。
「今更照れてるの?カワイイ」
全身に黒い感情が駆け巡った。
「元カノより全然いいよ。もうヌレヌレじゃないの?どれ」
見栄はもうよい。 限界!
ついに口火をきった! 「あのさぁ」

コンコン
窓をこつく音。

あられもない私たちは、凍り付いた。

「お楽しみ中わるいけどね、おねぇちゃん免許見せてくれる?」

私の胸を丸出しにしたまま、年下男は慌てて助手席に直って、コソコソとジーンズのチャックをあげる。
「このあたりで中学生が拉致されたということで、ご両親がお探しなんだわ。」
私は仏頂面で財布の中に免許証をさぐる。 「あれ、横の彼、おねえちゃんの彼氏にしては若いね。顔見せて。」

「あれ!岡田卓也くんじゃないかな。」
私は目のまえで起こって いる事に、判断力がついていかず、呆然とした。


「倉田ゆかさんだね。ちょっと事情聞かせて貰おうかな。」


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