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眩しい微笑み12

[181]  2007-06-21投稿


思わず言葉に詰まる。

「あー・・・彼女はちょっと・・・具合が悪くて今日は来れないんですよ」


できれば彼女のことは触れてほしくない。


「そっかあ・・・明日も来るって言ってたのに・・・」
俯いたゼンくんは少し寂しそうだった。



「お兄さん!!」

突然ゼン君が大声を出して、僕はすごく驚いた。

「どうしました?」
あんまり大声を出すと体に障るだろう。

「お姉さん・・・病気ならお見舞いに行かなきゃ!」

病気じゃないんだけどな、と心の中でつっこんだ。





「僕なんかと話してないで、お姉さんのとこに行きなよ!!」



「はあ?」

阿呆みたいな声が出た。
子供は本当に残酷だ。

「今日は、用が、あるんです」

一言ずつ噛み締めるように言う。

そう、用があるんだ。

「そっか・・・お姉さん、大丈夫かなあ」

ゼンくんがまた俯いた。
きっと自分が行きたいんだろうな。


それなのに僕は・・・


今日ぐらい、いいよな。これで、最後にすれば、いいよな。


「ゼンくん。僕の用事・・・大丈夫そうだから、僕お見舞い行きますよ。・・・何か伝えたいことありますか?」


これで最後。

これで、やめよう。


僕に恋する資格なんてないんだから。




「あっ!じゃあ手紙書くから、ちょっと待って!!」

そういうとゼンくんは、ベッドの脇に備え付けてある紙に何か書き始めた。





ゼン君の手紙を持って歩く僕の心は、少し踊っていた。

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