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うそつき(08

[337]  ちぃ  2006-03-03投稿
そういえば朝から具合が悪かった。気持ちの問題かと思ったんだけど…本当に病気だったとは。

「…ごめんシュウジ。お見舞いにきたのに、逆に面倒かけちゃって…」

シュウジのベッドに寝ながら謝ると、冷やしたタオルを私の額に乗せてシュウジは微笑んだ。

「なに言ってんだよ。エリカが熱出したのオレのせいじゃん。昨日雨降ってんのに、傘も貸さないで帰しちまったから…。オレこそごめんな?」

…なんでシュウジが謝るの?
シュウジ悪くないよ。
なんでそんなに優しいの…だめだよ、諦めらんなくなっちゃうよ…。

「…なんで泣くんだよ」

シュウジに言われて気付いた。無意識に流れていた涙をシュウジの手が拭う。その手のぬくもりが、その優しさが私を更に泣かせるってこと…わかってないんだろうな。

「…なあ、エリカ…いつからオレ好きだったの?」

ためらいがちに問い掛けてくる優しい人は、切なげでどこか悲しそうな表情だった。

「同じクラスになってすぐ…席が前後になったじゃん。あの頃からかな…」

「…そっか……」

沈黙。熱のせいで頭が回らない。どうしてそんなことを聞いてきたのか、とか切ない瞳の理由とか。

ただシュウジが側にいてくれてるのが嬉しかった。

しばらくしてシュウジが口を開いた。予想もしなかったことをシュウジから聞かされる。

感想

  • 365: 続き気になります(.>д<)〃 [2011-01-16]

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