不変 ?
冬子はその涙を隠すように笑った。
「ナッちゃんがこっちで良い就職先見つけてくれればなぁ」
「俺のせいかよ?」
ふたりは笑いながら缶ビールを飲み干した。
冬子は大学卒業後、一年だけ地元で就職活動をしていた。しかし、とうとう良い就職先が見つからなかったのだった。
不意に直之が口を開いた。
「冬子、言い忘れてたことがあったんだ」
「なに?」
「俺・・・・・・冬子の」
そのとき、最後の花火が豪快な音を立てて言葉を遮り、大輪の花を咲かせた。
「綺麗」
花火の名残が夜空にちらちら光っていた。
「終わっちゃった。あ、言い忘れてたことって?」
「いや、みんなどうしたかなって思って」
「そうだね。元気ならいいよね」
冬子は寂しそうに目を伏せた。
二人は後片付けを済ませると、登ってきた坂を下り始めた。
急な坂も下りは楽だった。
唐突に直之が口を開いた。
「あっちで、いい人できた?」
「ナッちゃんがこっちで良い就職先見つけてくれればなぁ」
「俺のせいかよ?」
ふたりは笑いながら缶ビールを飲み干した。
冬子は大学卒業後、一年だけ地元で就職活動をしていた。しかし、とうとう良い就職先が見つからなかったのだった。
不意に直之が口を開いた。
「冬子、言い忘れてたことがあったんだ」
「なに?」
「俺・・・・・・冬子の」
そのとき、最後の花火が豪快な音を立てて言葉を遮り、大輪の花を咲かせた。
「綺麗」
花火の名残が夜空にちらちら光っていた。
「終わっちゃった。あ、言い忘れてたことって?」
「いや、みんなどうしたかなって思って」
「そうだね。元気ならいいよね」
冬子は寂しそうに目を伏せた。
二人は後片付けを済ませると、登ってきた坂を下り始めた。
急な坂も下りは楽だった。
唐突に直之が口を開いた。
「あっちで、いい人できた?」
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