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グレー・スカイ2

[633]  KEN  2007-06-27投稿

〈第2話〉


7月14日、土曜日。この日は太陽がぎらつき、うだるように暑い。太陽はもうすでに人ゴミの真上にまで昇っている。

「あ〜、あぢぃ〜。」

藤本健二は怠い声をあげた。
藤本健二は東京の私立男子高校に通っている2年生。今日は長く続いた期末テストの最終日で、その帰り道なのである。
テストが終わるとうれしいはずなのに、なぜか気分が浮かれない。
この暑さのせいもあるのかな、と健二は思ったが、本当の理由はそうでないのは自分でわかっていた。

「それでさ健二、またこれでいいんだよな。」

と健二の友達の松永武弘は言って、ボーリングの球を投げる仕草をしてみせた。
毎学期テストが終わると行くことにしているのだ。
いつもなら斎藤翔吾も一緒にいるのだが、最近学校に顔を出していない。しかも休んでいる理由を誰も聞いていないというのだ。
健二の心配の種というのはこのことだった。

またかと健二は思ったが、帰ってもすることが無いので、一緒に行くことにした。

「よし、じゃあ行こう!!」
と、もう一人の友達佐々木洋平は言って、勢い良く電車に飛び乗った。

「おい、そっちは逆だよ!!」
と、逆方面行きの列車に乗った洋平を健二たちは二人で笑った。


−−−−−−−−−−−−

その日の夜12時、健二は都内にある長谷部総合病院の前にいた。辺りは漆黒の闇に包まれ、外灯は蛍のように儚い光を一生懸命に輝かせている。
ちくしょう、なんでおれなんだ、と健二は心の中で呟いていた。
やっぱ逃げようかな。いや、でも奴らも見てるだろうし、やらなきゃ空気読めないって言われるし・・・

「しょうがない、やってやるか。」

そう言って健二は見つからないよう、姿勢を低くして病院の敷地内に入っていった・・・・

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