鳴かず
あの頃は、どうしてと思うことばかり。
「あきちゃんさぁ最近皆とご飯来ないけど、何で?」
誠吾はいつもストレートだなぁ。
「うーん。なんか疲れ溜まってるのかも…ごめん。」
電話越しに皆の会話が薄く届く。僕だって本当はもっと長い時間誠吾といたい。
「いいよっ。あきちゃんが頑張ってんの皆分かってるから。まぁまた今度ねー」
小さくお礼を言って電話を切る。誠吾はいつだってストレート。耳の奥が熱くなる。
どうしてあんなことさらっと言えるかな。隠すのに苦労するんだ…。
誠吾は皆のまとめ役で、ご飯とかカラオケとか、人が集まるとこには必ずいる。彼がいるときっと皆が楽しくなる。
だから、メグちゃんが好きになってもおかしくない。
今日もきっと二人で帰る。並んで歩く姿に、笑顔で手なんか振れないだろう。
おかしくなりそうだ…。
どうしてあの二人なんだろう。どうして僕じゃない。
思うだけ辛い。切った電話を握りしめたままなことに気付き枕元に戻す。日付は変わってるけど、きっと皆はまだ帰らないだろうな。明日も忙しいのに。
あの頃は不安で不満で、どうしてと思うことばかり。
だけど一番強く思っていたのは…
誠吾、僕はどうして君じゃなきゃだめなんだ。
「あきちゃんさぁ最近皆とご飯来ないけど、何で?」
誠吾はいつもストレートだなぁ。
「うーん。なんか疲れ溜まってるのかも…ごめん。」
電話越しに皆の会話が薄く届く。僕だって本当はもっと長い時間誠吾といたい。
「いいよっ。あきちゃんが頑張ってんの皆分かってるから。まぁまた今度ねー」
小さくお礼を言って電話を切る。誠吾はいつだってストレート。耳の奥が熱くなる。
どうしてあんなことさらっと言えるかな。隠すのに苦労するんだ…。
誠吾は皆のまとめ役で、ご飯とかカラオケとか、人が集まるとこには必ずいる。彼がいるときっと皆が楽しくなる。
だから、メグちゃんが好きになってもおかしくない。
今日もきっと二人で帰る。並んで歩く姿に、笑顔で手なんか振れないだろう。
おかしくなりそうだ…。
どうしてあの二人なんだろう。どうして僕じゃない。
思うだけ辛い。切った電話を握りしめたままなことに気付き枕元に戻す。日付は変わってるけど、きっと皆はまだ帰らないだろうな。明日も忙しいのに。
あの頃は不安で不満で、どうしてと思うことばかり。
だけど一番強く思っていたのは…
誠吾、僕はどうして君じゃなきゃだめなんだ。
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