へぶん?
春香は、溜め息混じりにこう言った。
「また逃げられてしもた。神谷君は、拓也に何の用があるんやろ。気になるわ」
拓也は、そんな母を心配そうに見ている。
「僕は、神谷のお兄ちゃんに二回も助けられてんやんな。そやから、僕はきっと大事な人なんかもしれへんな?」
春香は、微笑んで息子を抱きしめた。
「そうやで、あんたはうちの大事な人やねんで。神谷君が、何を言うて来たかて、拓也は変わらずうちの大事な人やで」
拓也は、うん、と満面の笑みで頷いた。春香は、拓也の髪の毛を、くしゃくしゃ、とした。そして、こう言った。
「難しいことは、よう、わからんな。神谷君、時期が来たら、話しに来るって言うてたしな。
さて、お母ちゃんは洗濯物、干そかな。拓也、何かあったら言うてな」
はーい、と拓也は返事をして、テレビをつけた。春香は、洗濯機の所に行った。そして、洗濯機の蓋を開けて、中のものを取り出した。全部取り出したあと、洗濯機の底になにかあるのが見えた。それは、一枚の紙きれだった。水で濡れているはずの紙きれはまったく濡れていなかった。そこには、こんなことが書いてあった。
「今日、あなたの夢の中に、僕は忍び込みます。少し話したいことがあります。神谷肇」続
「また逃げられてしもた。神谷君は、拓也に何の用があるんやろ。気になるわ」
拓也は、そんな母を心配そうに見ている。
「僕は、神谷のお兄ちゃんに二回も助けられてんやんな。そやから、僕はきっと大事な人なんかもしれへんな?」
春香は、微笑んで息子を抱きしめた。
「そうやで、あんたはうちの大事な人やねんで。神谷君が、何を言うて来たかて、拓也は変わらずうちの大事な人やで」
拓也は、うん、と満面の笑みで頷いた。春香は、拓也の髪の毛を、くしゃくしゃ、とした。そして、こう言った。
「難しいことは、よう、わからんな。神谷君、時期が来たら、話しに来るって言うてたしな。
さて、お母ちゃんは洗濯物、干そかな。拓也、何かあったら言うてな」
はーい、と拓也は返事をして、テレビをつけた。春香は、洗濯機の所に行った。そして、洗濯機の蓋を開けて、中のものを取り出した。全部取り出したあと、洗濯機の底になにかあるのが見えた。それは、一枚の紙きれだった。水で濡れているはずの紙きれはまったく濡れていなかった。そこには、こんなことが書いてあった。
「今日、あなたの夢の中に、僕は忍び込みます。少し話したいことがあります。神谷肇」続
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