Ａさんの話によれば、
足を滑らせ、転落した後、気付いた時目の前にいたのがその少女です。

さて。その少女ですが、今は応接室という名の危険物観察区劃
D-01にて保護観察中です。
彼女は自分が観察対象にされている事に気付いていたでしょうか。
‥やはり、気付いていたのでしょう。
彼女達には魔法と知恵があります。
逃げようと思えばいつでも脱出可能だったわけです。


かわって此方は第1会議室。

「不覚にも足を滑らせ、落ちた先は暗闇でした。仰げば割れ目は遥か上。腕もやってしまっていたので、とても登れたもんじゃない。途方に暮れていた時」

「あの少女か。」と船下一等長

「はい。傷を癒してくれた上に、危険を冒してまで」

「しかし驚きだ。人語を理解し、話す。それに魔法まで‥信じられんな。」

「ですが、」

「あぁ解っている。解っているともさ。」

「彼女は人語を理解する。これは文明存在論の確立ですよ。それも限りなく私達に近しい、または私達とは比べ物にならない程に高度な文明だ。」

「‥すこし待っていろ」

「了解しました」

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