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たれ目マニア☆22

[323]  じゅりあ  2007-07-07投稿
「美紀…先輩」

(俺を好きだって?本当に…?)
まだ信じられないでいる俺の手をとる彼女。

俺はただ茫然とする…。


「キャアアアー!」

(えっ!?)
体育館裏の方から叫び声が聞こえて、それが彩の物だとすぐわかる。

俺は美紀先輩の手を振り払って走りだした。

彼女が何か言おうとしてたけど振り返らない。

(彩…!)


「やめろ!」
目の前には倒れ込む彩。
傍らに元カノの沢木と、その連れがいた。

「お前ら…どけっ!彩っ!彩!」
傍に寄って声をかける。
…気を失ってるだけみたいだ。
ホッとすると共に怒りが込み上げて…。

「ち、違うの!和也クン。私たちが来た時には…ね?」
沢木がもう一人の女を見て言い訳する。
その女も、
「そ、そう。倒れてたの!」
すげえ汗かきながら合わせる。

(信用ならねぇ…)
ただ怒りで睨み付ける。

「次、こんな目に合わせてみろ?俺が、地獄に送ってやる!」
悲鳴をあげた二人は、
「ごご、ごめんなさいっ!」と謝った。
「謝る相手が違うだろ」
「はい〜!ごめんなさいぃ」(だから違うってのに)

「もう消えろ!早く!」

何度も謝りながら立ち去る二人。

俺は傷ついた彩を、抱き締めた―。

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