座敷童 完
男は目を見開くと、妖しい笑みを浮かべながら甘い声で囁いた。
「お嬢ちゃん…座敷童ともあろう者がそんな口調で喋っちゃダメだよ…」
「私を見たり触れたり出来るなんて貴方何者なの!?」
私は顔を真っ赤にしながら男に問い質す。
「俺は悪霊払いでねぇ…ここの女将さんにお嬢ちゃんを追い払ってくれって頼まれたんだよ。」
私を追い払う!?何を言ってんのよあのババア。
私が居なくなったら金運がた落ちよ。
「私を追い払う!?それが何のメリットがあるワケ? むしろ私がいた方が良いと思うんだけど?」
「俺も始めはそう思ったんだが女将さんが『あの座敷童は人の脅かし方があまりにも過激だ。』って言ってたんだよ。大根で寝ている客の顔をぶっ叩いたり、鼻の穴に耳掻きをぶっ刺したり、トンカチで男の急所を攻撃したりとにかくあまりにも酷い。」
「しょうがないでしょ!!暇なんだから!!」
「お前の意見なんて知ったこっちゃ無い。とにかく今直ぐこの旅館から出て行け。さもないと…」
男は私の顔をペロリと舐めた。
「食べちゃうよ…?」
やばい!!
このままじゃ本当に犯される!!
「分かった!!出て行くから離してよ!!」
私がそう言うと男は腕を離した。
「分かれば宜しい。二度と戻って来るな!」
私はこの男を憎みつつもスタコラサッサと旅館から逃げ出した。
*
午前9時
俺が帰り支度をしていると女将さんが俺の部屋へと入って来た。
「でっ結果は?」「除霊は成功しましたよ。」
俺の言葉を聞くとお女将さんはほっと胸をなで下ろした。
「有り難うございます。
それにしてもよく追い払えましたねぇ…もう4人の除霊師の方に頼んだんですが効果が無くて…」
「まぁ所詮霊は元は人間。弱点は必ずあるんですよ。座敷童も所詮は女。迫られるとびびってましたよ。」俺の言葉を聞いてお女将さんは訳を分からず首を傾げている。
確かに一般人には分からない話しだしな。
「約束通りの報酬です。」
お女将さんは俺に札束の入った紙袋を差し出した。
「確かに15万受け取りました。この札を鬼門の方角に貼っておいて下さい。」
俺はそう言うと再び帰り支度を始めた。
「ではごゆっくり。」
女将さんはそう言うと静かに障子を閉めた。
外からは何台ものパトカーの音が聞こえていた。
「この温泉街は大変だなぁー」
「お嬢ちゃん…座敷童ともあろう者がそんな口調で喋っちゃダメだよ…」
「私を見たり触れたり出来るなんて貴方何者なの!?」
私は顔を真っ赤にしながら男に問い質す。
「俺は悪霊払いでねぇ…ここの女将さんにお嬢ちゃんを追い払ってくれって頼まれたんだよ。」
私を追い払う!?何を言ってんのよあのババア。
私が居なくなったら金運がた落ちよ。
「私を追い払う!?それが何のメリットがあるワケ? むしろ私がいた方が良いと思うんだけど?」
「俺も始めはそう思ったんだが女将さんが『あの座敷童は人の脅かし方があまりにも過激だ。』って言ってたんだよ。大根で寝ている客の顔をぶっ叩いたり、鼻の穴に耳掻きをぶっ刺したり、トンカチで男の急所を攻撃したりとにかくあまりにも酷い。」
「しょうがないでしょ!!暇なんだから!!」
「お前の意見なんて知ったこっちゃ無い。とにかく今直ぐこの旅館から出て行け。さもないと…」
男は私の顔をペロリと舐めた。
「食べちゃうよ…?」
やばい!!
このままじゃ本当に犯される!!
「分かった!!出て行くから離してよ!!」
私がそう言うと男は腕を離した。
「分かれば宜しい。二度と戻って来るな!」
私はこの男を憎みつつもスタコラサッサと旅館から逃げ出した。
*
午前9時
俺が帰り支度をしていると女将さんが俺の部屋へと入って来た。
「でっ結果は?」「除霊は成功しましたよ。」
俺の言葉を聞くとお女将さんはほっと胸をなで下ろした。
「有り難うございます。
それにしてもよく追い払えましたねぇ…もう4人の除霊師の方に頼んだんですが効果が無くて…」
「まぁ所詮霊は元は人間。弱点は必ずあるんですよ。座敷童も所詮は女。迫られるとびびってましたよ。」俺の言葉を聞いてお女将さんは訳を分からず首を傾げている。
確かに一般人には分からない話しだしな。
「約束通りの報酬です。」
お女将さんは俺に札束の入った紙袋を差し出した。
「確かに15万受け取りました。この札を鬼門の方角に貼っておいて下さい。」
俺はそう言うと再び帰り支度を始めた。
「ではごゆっくり。」
女将さんはそう言うと静かに障子を閉めた。
外からは何台ものパトカーの音が聞こえていた。
「この温泉街は大変だなぁー」
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