携帯小説!(PC版)

依存

[1060]  はじめ  2007-07-09投稿
俺は何故生まれたんだ?
アイツの体を守るために生まれたのか?
アイツが大事にする彼女に恋するとは…

“久遠”と書いて“クオン”…それが俺につけられた名前だった。
アイツとは同じ体を使う…そう、俺らは二重人格。
俺は悲観的でトゲトゲしい。
体の持ち主といえば、俺の逆で人なつっこい。
アイツの彼女と言えば…
魅力的で喉から手がでるくらい…欲しかった。

だから俺…
アイツを心の部屋に閉じ込めた。
今夜彼女を奪いに行く…

「…っちょっ…」

俺は止まらなかった。きっとアイツならもっと優しく触れてるんだろうけどね。

「…ホ…ムラ…どぅ…したの…」

俺は手を止めた。

「…違う…アイツじゃない…」

俺は彼女を冷ややかな目で上から眺めて言う。
彼女は驚いて、ただ俺を見つめる。

「…誰…なの?」

「俺は…クオン…。アイツ…ホムラの人格だ」

彼女は黙っているだけだった。

「…ワケ…わからないよな…悪い」

俺は彼女から離れて背を向け煙草をくわえる。

すると彼女は起き上がって俺の背中に寄りかかる。

「…期待するから止めろ…」

「…たまに凄く冷たく話してたのは…クオンなの?」

「そう…アイツを気持ち悪いと思うなよ…」

「思わない…」

「それなら…いい」

しばらく沈黙の中、俺は心中を話すと決めた。

「…俺…ずっとカヨが欲しがった…ずっと…好きだった…」

俺は彼女の方を向きじっと瞳を見つめた。
彼女は何故か微笑んだ。

「…もし…二人好きだって言ったら…ホムラ怒る…かな?」

「…さぁ…俺が体使うときはアイツは記憶ないからな…」

「ねぇ…抱いて…」

俺は彼女の体をむさぼるように抱いた。
抱いて抱いて…
今までの溜めてた想いをぶつけるように抱いた。

「…いけないこと…してるよね…アタシ…」

「俺は…2番目でもいい…カヨが平気なら…」

「…複雑だよ…優しいホムラ…冷たいクオン…どっちも好きなんて…」

「俺…それでも…幸せだよ…」

何度も何度もキスをした。
“愛してる”
はじめて俺が恋をした人は…
魅力的で情熱的で…俺は初めて生きる意味を知った。

不思議な三角関係は…

はじまった…

感想

感想はありません。

「 はじめ 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス