眩しい微笑み19
ミサキさんに返事をしよう。
すみませんって。
「リクいる?」
ノックもせずにセイヤが僕の家に入ってきた。
「ノックぐらいしろよ・・・」
いいじゃん別に、と奴は言って僕に歩み寄った。
「どうすんの?」
「何が」
「返事」
「・・・なんで知ってんだよ」
「ハニーから聞いた」
「ハニーって・・・」
他愛のないやりとり。でもコイツは流れをぶった切る。
「なんで逃げんだよ」
体が強張る。
「お前はアイツのこと好きだろ」
「・・・」
「好きなら、それでいいだろ」
なんで、とセイヤは小さく呟いた。
何も知らないくせに。
僕の頭に血が昇る。
何も、知らないくせに。
何故そんなことが言える?
「それでも駄目なんだよ!!!」
僕はセイヤに怒鳴っていた。
「伝えたくても駄目なんだよ」
口が止まらない。
「俺だって好きだよ、抱きしめてえよ」
「でも、駄目なんだ・・・」
目の奥が熱くなる。
涙が止まらない。
「・・・・そっか」
セイヤは呟くと、僕の家をでていった。
あいつ、いいやつだな。
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