鬼牛の鳴く島 8
「なんか怖い…」
由香が拓海の腕をつかんだ。それを見たかすみも、「怖い」と言って拓海にしがみついた。
「とにかく明かりの方に行ってみよう…人がいるはずだ。」
徳本の言葉で、6人は再び歩き始めた。
港からさらに10分ほど歩くと、明かりのついた民家が何件か現れた。話し声も聞こえる。
その内の一軒を訪ねることにした。
「ごめんくださーい。」
徳本が元気よく呼びかけたが、反応はない。
「すいませーん。」
やはり反応はない。
その時だった。
ヴーーーンという低いサイレン音が島中に響き渡ったかと思うと、あたりの民家の玄関口が一斉に開き、次々にそれぞれ刀のような武器を持った黒ずくめの男たちが現れたのだ。
唖然とする6人を取り囲むように並んだ男達は、口々になにかささやいている。
6人は恐怖のあまり声も出なかった。気が付くと、縄で縛られ、牢屋のような場所に閉じこめられていたのだ。
「なんだよこれ!!おい!出せよ!」
井上が大声で叫ぶと、それにつられた女子二人も続いて悲鳴を上げた。拓海も、縄をほどこうと必死にもがいている。だが、三上だけは、ある異変に気付いていた。
徳本がいない…
由香が拓海の腕をつかんだ。それを見たかすみも、「怖い」と言って拓海にしがみついた。
「とにかく明かりの方に行ってみよう…人がいるはずだ。」
徳本の言葉で、6人は再び歩き始めた。
港からさらに10分ほど歩くと、明かりのついた民家が何件か現れた。話し声も聞こえる。
その内の一軒を訪ねることにした。
「ごめんくださーい。」
徳本が元気よく呼びかけたが、反応はない。
「すいませーん。」
やはり反応はない。
その時だった。
ヴーーーンという低いサイレン音が島中に響き渡ったかと思うと、あたりの民家の玄関口が一斉に開き、次々にそれぞれ刀のような武器を持った黒ずくめの男たちが現れたのだ。
唖然とする6人を取り囲むように並んだ男達は、口々になにかささやいている。
6人は恐怖のあまり声も出なかった。気が付くと、縄で縛られ、牢屋のような場所に閉じこめられていたのだ。
「なんだよこれ!!おい!出せよ!」
井上が大声で叫ぶと、それにつられた女子二人も続いて悲鳴を上げた。拓海も、縄をほどこうと必死にもがいている。だが、三上だけは、ある異変に気付いていた。
徳本がいない…
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