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リフレクト

[236]  あかり  2007-07-14投稿
雨が降ると頭が痛くなる。けど雨が窓ガラスに当たる様子を見ているときの倦怠感が好きだ。
麻実子は我が強くて無神経だ。そして困難に出会うと直ぐにうじうじする。
私はそんな麻実子が嫌いでならない。常に彼女の一挙一動に苛々させられている。でも持ち前の無神経さで彼女はそれに気付かない。
うじうじしているときの麻実子は実に汐らしく女性的だ。普段けたたましい笑い声をあげている時とのギャップに男はころっと騙される。
「ねぇ、どうすればいいの?」
麻実子はこの頃、クラスメイトにメールでしつこく交際を迫られていた。
「付き合ったら?」
私は興味がなさそうに、マフラーを巻きながら廊下を歩いた。
「だって、好みじゃないんだもん」
だったら、はっきり相手に言えば良いのに。
靴箱で靴を履き替えて傘立てへ向かう。あ、噂をすれば。
「ちょっと話があるんだけど」
目の前のクラスメイトはうつ向きながら麻実子に声をかけた。麻実子は困惑気味に私の方をじっと見つめた。
「行ってらっしゃい」
私の言葉に彼女は落胆の表情を浮かべ、彼は嬉しそうに顔を上げた。
私は麻実子が嫌いだが、突き放した時に見せる傷ついた顔が好きだった。

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