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座敷少女〜九ノ話〜

[396]  Ryu  2007-07-15投稿
何も変わってはいなかった





畳の匂いも



冬の山河を描いた水墨画の掛け軸も


歴史を感じさせる古木を使ったテーブルも



敬介の目の前には10年前、両親が殺された部屋が10年前と全く変わってない状態で存在している。

(まさか1あの日と全く同じ部屋になるとはな…)

敬介は先程ロビーでチェックインを済ませ旅館の離れにあるこの『鶴の間』へとやって来た。

敬介はボストンバックを置き畳に腰を下ろした。

(そーいえば今何時だったけ?)

敬介は携帯を取り出して画面を見ると11:50と表示されている。

敬介はもうこんな時間かと思って携帯を閉じようとした時、何処からか冷たくそして甘い女の声が聞こえてきた。





お帰りなさい





やっと会えたわね・・・





もう放さないわよ・・・








貴方ト私ハ一ツナンダカラ


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