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目眩の中の世界 2nd

[492]  2007-07-15投稿
そいつは人じゃなかった。
「リュウ…イチ?」
そいつはさっきまで僕と話していたリュウイチだった。いや違う。リュウイチの皮を被ったマネキン…とでもいう方が正しいのだろうか。それは遠くからでも確実にわかった。僕は気味が悪くなり、そこから逃げ出そうとしたが、僕はこの異常な事態−といってもこの世界がもう既に異常なのだが−を放っておくわけにはいかなかった。僕はそのマネキンをもっと近くで見る為にそいつの方へ向かった…。


「サトシ〜、起きなさ〜い」
−くそ…終わってしまった。
そこで奇妙な世界から覚めてしまった。あのマネキンはなんだったんだろう。覚めてからはずっとそう思っていた。だけどそんな事ももう1限の授業をうける頃にはもう忘れかけていた。また確かめればいい。そう思ったからだ。そして2限目の授業が終わり食堂で昼食を食べていた時、気になる話しを耳にした。
「あっ、コースケ、リュウイチ見なかった?」
「いや、みてねーよ?どした?」
「いや、今日あいつにゲーム借りる予定だったんだけど…、今日学校来てねーのかなー、ケータイも繋がらねんだよ」

−まさかな…。
忘れかけていた事が頭に過ぎった。あの世界にあったリュウイチのマネキン…。いよいよ確かめざるを得なくなった。
それから僕はまたいつも通り授業をうけて家に帰ろうとバスを待っていた。今日は目眩はおこらないはず。今まで2日連続でおこったことはない。1番早くて1ヶ月だった。でもここでもまた違う事がおこった。
2日連続であの目眩に襲われたのだ。
−なんで…。
そう思いながらまた静かに向こうの世界に行くのを待った。その時、微かに僕の方に近づいてくる声が聞こえた。
「あっ、あれ…ウイチの…じゃね?」
「あっ、…トだ!聞いて…うぜ!」
リュウイチの事を僕に聞きに来たみたいだ。
「ん?…んか様子おか…ね?」
「…じょぶか?」
−大丈夫じゃねーよ。話し掛けんなよ。

そして僕はまたこの奇妙な世界に来てしまった。なんで2回連続できてしまったんだろう。そんな事を思いながら昨日のリュウイチのマネキンのあった場所に向かう。
「…ん?」
その場所に近づくと昨日と様子が違う事に気付いた。
マネキンが3体に増えていたのだ。しかもそれはさっき僕にリュウイチの事を聞きに来た奴らだった。

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