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発狂のリズム?

[122]  光安俊彦  2007-07-16投稿
父と三ヶ月離れて暮らすうちに父のいない生活に慣れてきていた。
それまでも朝の数時間会うだけの関係だった父であった。もともと慣れていたのかもしれない。
ただ父の穏やかなイメージは会いたいと思うに足りるものだった。

三ヶ月の間、父は僕らの生活に一切の爪痕を残さなかった。
唯一、父のからんだ話は「カビゴン事件」である。
父が当時人気だったキャラクターの巨大なぬいぐるみを送ってきたのだ。
妹はとても喜んで、父に電話で御礼をいった。それを見ながら、
「母さん、これすごいね!」僕は心のそこから言った。母はそうねと言ったきり黙ってしまった。僕は何か悪いことを言ってしまったのだと落ち込んだ。
母の様子はこのころからおかしくなった。

しかし今日ようやく父に会えるのだ。母も元気になるに違いないと僕は思った。
空港を出てすぐに父から母の携帯に連絡があった。三時間後に迎えにくるという。その連絡のあと母は思い詰めた顔をさらに険しくした。
僕は母の顔をみるのが怖くて、妹と話をしながら、時々母に聞こえるように笑い声をあげた。

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