星空の世界の下へ 2
【2】
走った。逃げるように。アイツから。あの恐ろしいヤツから。ずっと走りつづけた。呼吸をするのが辛くなり、足も限界だった。でも走った。走らなきゃ殺されると思ったから。
「はあ、はあ、はあ。ヤベェ・・・冗談じゃねーよ!!なんだよ、アレは!」
この世のものではないことはわかった。霊的なものか、あるいは死神か悪魔か。どっちにしろいいものではなかった。
俺は、いったん走るのをやめた。そして、後ろを振り向いた。
途端に血の気がひいた。ヤツはぴったりと俺の後ろについて来ていた。ニヤリと笑った顔は、暗い闇の中でもハッキリと見えた。
もう逃げられなかった。
足は限界を越えていたし、何よりもう逃げれる気がしなかった。
「その鎌で、ザックリいくのか・・・・。それは痛そうだ・・・」
覚悟した。多分、ここで人生は終わるんだと。こんなヤツに狙われて、生きられるはずはないと。
黒いモヤはすーっと、俺の方に寄ってきた。
終わった・・・・・。黒いモヤの鎌が振り下ろされるのがスローに見えた。だけど、こんどは自分の体も動かなかった。
「頭を下げて!!!!」
瞬間、そんな声がした。空耳かと思ったが、グイッと後ろから俺は誰かに頭を押された。
「こいつ!また、人を襲いやがった!何人目だ!バカヤロウ!」
そんな声が頭の上でした。・・・・・ん?なんか聞いたコトある声なんですけど?
「奏さん!!早く!また逃げられるよ!」
「分かってる!・・・今日は逃げられないよ!この野郎!私の知り合い襲って、ただで済むと思うな!アホンダラ!」
「か・・奏さん!言葉汚いですよ!女の子なんだから、もっと・・・」
「くらえ!この残像がー!!!」
ざんっと、何かを斬る音がした。
恐る恐る頭を上げると、黒いモヤはさあーっと霧のようになって消えていった。
「あ〜また霧になったぁ〜!逃げられた〜!!」
「何回目でしょうね〜?いい加減に観念してほしいです」
そう言って、二人は振り返った。そこには、よく知った友達の顔と、高校を卒業するまで一緒に暮らしていた妹の顔があった。
走った。逃げるように。アイツから。あの恐ろしいヤツから。ずっと走りつづけた。呼吸をするのが辛くなり、足も限界だった。でも走った。走らなきゃ殺されると思ったから。
「はあ、はあ、はあ。ヤベェ・・・冗談じゃねーよ!!なんだよ、アレは!」
この世のものではないことはわかった。霊的なものか、あるいは死神か悪魔か。どっちにしろいいものではなかった。
俺は、いったん走るのをやめた。そして、後ろを振り向いた。
途端に血の気がひいた。ヤツはぴったりと俺の後ろについて来ていた。ニヤリと笑った顔は、暗い闇の中でもハッキリと見えた。
もう逃げられなかった。
足は限界を越えていたし、何よりもう逃げれる気がしなかった。
「その鎌で、ザックリいくのか・・・・。それは痛そうだ・・・」
覚悟した。多分、ここで人生は終わるんだと。こんなヤツに狙われて、生きられるはずはないと。
黒いモヤはすーっと、俺の方に寄ってきた。
終わった・・・・・。黒いモヤの鎌が振り下ろされるのがスローに見えた。だけど、こんどは自分の体も動かなかった。
「頭を下げて!!!!」
瞬間、そんな声がした。空耳かと思ったが、グイッと後ろから俺は誰かに頭を押された。
「こいつ!また、人を襲いやがった!何人目だ!バカヤロウ!」
そんな声が頭の上でした。・・・・・ん?なんか聞いたコトある声なんですけど?
「奏さん!!早く!また逃げられるよ!」
「分かってる!・・・今日は逃げられないよ!この野郎!私の知り合い襲って、ただで済むと思うな!アホンダラ!」
「か・・奏さん!言葉汚いですよ!女の子なんだから、もっと・・・」
「くらえ!この残像がー!!!」
ざんっと、何かを斬る音がした。
恐る恐る頭を上げると、黒いモヤはさあーっと霧のようになって消えていった。
「あ〜また霧になったぁ〜!逃げられた〜!!」
「何回目でしょうね〜?いい加減に観念してほしいです」
そう言って、二人は振り返った。そこには、よく知った友達の顔と、高校を卒業するまで一緒に暮らしていた妹の顔があった。
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