あの時の僕
僕は陸上部に所属していて、県内ではトップクラスの速さだ。 僕は、幼少時代から駆けっこだけは誰にも負けたことがなく、それは小学生、中学生の時も変わらない。 いつからだろうか、走ることにこれほどのめり込んだのは?走る前のあの心臓の高鳴り、位置に着いたときの周りの静けさ、スタートのピストルと同時に一斉に走りはじめ、誰よりも先にゴールを目指す。地面を蹴り上げ、風を耳でとらえる、何も聞こえない、すべてが静止したような感覚に襲われる瞬間がある、その時の集中力は自分のそれとは違うみたいだ。 そして、部活も終わり、また再びチャリをとばす。どこまで行ったのだろうか?覚えていない。気が付くと僕はいつかの運動場にいる。誰かいる?小学生か?ひたすら走り回っている。速いな!ただ惜しいな、競う相手がいない、そう思っているうちに、いつの間にか、消えていた?僕は目を覚ますことはなかった‥
帰り道、交差点でトラックに跳ねとばされそのまま病院に運ばれたが間に合わなかった‥
あの少年は?夢だったのか?もう風のように速く、鳥のように自由にはばたくことはないのかな?あの時見た少年は間違いなく昔の僕だった。
帰り道、交差点でトラックに跳ねとばされそのまま病院に運ばれたが間に合わなかった‥
あの少年は?夢だったのか?もう風のように速く、鳥のように自由にはばたくことはないのかな?あの時見た少年は間違いなく昔の僕だった。
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