Person of THE fate〜運命の人〜29
光太郎の爆発により、一瞬にして店内が静まり返った。
仁ですら瞬きを忘れ、光太郎を見ている。
「ゴメン…帰るわ」
ぼそりと呟くと店を出る光太郎。
背にしたドアの隙間から「冗談が通じない男はやだね〜」とか、「ささ、アイツの事は忘れて楽しみましょう!」などと声が漏れている。
(仁、ひびってたな…)
自分でも信じられないくらいだ。普段が比較的、温厚なだけに…。
頭を冷やしつつ駅に向かう光太郎。
(どうかしてる…)
周りに心配掛けまいと決心したあの日から、だいぶ落ち着いていたと言うのに。
周りは皆、クリスマス気分で浮かれてる。
『いつか、クリスマスは運命の人と過ごすの♪それが夢なんだ』
いつだったか、さおりが言っていたのを思い出す。
(彼氏と上手くいってんのかな…)
周りのカップルと重なって見えた。
今も一緒にいるんだろうかとか、そんな事ばかりを考えてしまう。
(いい加減、諦めないとな…)
いつもそう思うのだが、なかなか忘れられないでいる。
そんな自分を未練がましい男だと思った。
駅の改札をくぐり、ホームへ足を向ける光太郎。
階段を登りきると、タイミングよく電車が到着した所だった。
仁ですら瞬きを忘れ、光太郎を見ている。
「ゴメン…帰るわ」
ぼそりと呟くと店を出る光太郎。
背にしたドアの隙間から「冗談が通じない男はやだね〜」とか、「ささ、アイツの事は忘れて楽しみましょう!」などと声が漏れている。
(仁、ひびってたな…)
自分でも信じられないくらいだ。普段が比較的、温厚なだけに…。
頭を冷やしつつ駅に向かう光太郎。
(どうかしてる…)
周りに心配掛けまいと決心したあの日から、だいぶ落ち着いていたと言うのに。
周りは皆、クリスマス気分で浮かれてる。
『いつか、クリスマスは運命の人と過ごすの♪それが夢なんだ』
いつだったか、さおりが言っていたのを思い出す。
(彼氏と上手くいってんのかな…)
周りのカップルと重なって見えた。
今も一緒にいるんだろうかとか、そんな事ばかりを考えてしまう。
(いい加減、諦めないとな…)
いつもそう思うのだが、なかなか忘れられないでいる。
そんな自分を未練がましい男だと思った。
駅の改札をくぐり、ホームへ足を向ける光太郎。
階段を登りきると、タイミングよく電車が到着した所だった。
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