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平日戦記

[602]  アカウント  2007-07-21投稿
友達の芝山と昼過ぎのY町の路地裏を歩いていると、突然芝山が腹痛を訴えはじめた。
トイレを探して歩いていると「ラムダヤット」という名の喫茶店らしき店があったので、すぐに駆け込んだ。
店内に入り「あの…トイレを借りたいんですけど」と芝山が声を発すると店内から、緑色のタンクトップを着た七十くらいのおじいさんが現れ、「なんじゃ貴様らは!」と歯茎を剥き出しにして大声で叫んできた。
僕達は驚いたが、芝山がもう一度トイレを借りたい旨を説明すると、どうやら理解したらしく芝山を店の奥へと連れて行った。
一段落して落ち着きながら、改めて店内を見渡すと、すぐに異変に気付いた。
油まみれのキューピー人形や無数に陳列されているピーポ君、耳を澄ますと奥の方からおじいさんの声と思われる「マイムマイム」が聞こえてきた。
すぐにこれはヤバすぎると感じ、ダッシュで外に逃げ出した。
……しかし途中で芝山がどうしても気になり、もう一度店の前までやって来た。
正直、僕は色々な考えをめぐらした結果最悪の事態も予期していた……しかし芝山のあの笑顔が頭をよぎり勇気を振り絞って店内へと突撃した!
「おい芝山!大丈夫か!どこにいるんだ!」
……「おぉ、どこいってたんだよ。あぁあとこのおじいさん劇団の人なんだって。それとこの人たちはその劇団のメンバーだって。」
…しかしイクラを素手でクチャクチャと食しているおじいさんと劇団員らしき人々を、僕は最後まで絶対に信用はしなかった。

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