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ナイト・オン・ドラグーン【118】話『全知全能なる者』

[233]  みるく  2007-07-24投稿

昔の記憶。

驚愕の表情を浮かべながら、父はマナの目の前で倒れた。

『マ、マナっ…!?な、なぜここに…?』

−貴様の行動は全て解っておったわ、ククク…自分の子に殺される様をあの世で悔いるがいい。

”闇”が吠えた。

『嫌だ!やめて!!お父様が死んじゃう!』

−ほう…我に操られてなお、抵抗するか小娘。面白い、貴様を支配して我の野望の駒になってもらおうか。

そう言うと巨大な闇がマナに吸い込まれるように入ってゆく。

『や、やめろー!!』

這いつくばり血を吐き出しながらガノンは叫んだ。

最凶の闇が我が子を乗っ取ろうとしている。

マナが倒れ込むのを見た。

『はぁっ…はぁ…お父様…』

『マナ!!』

ガノンは手を伸ばす。しかし、その距離は果てしなく遠く感じた。

そして、全ての闇がマナに入ってしまった。


『ククク…素晴らしい、人間ごときにこれほどの魔力が備わっているとはな!』

彼女ではない、野太い者の声がマナを喋らせていた。

『貴様ぁ…娘を解放しろ!』


『うるさい蝿だ、消えてなくなるがいい…』

マナの体が宙に浮いた。

赤く染まった目が射抜いてくる。

こちらへと翳した両手には闇の魔法が集まっていた。

それは一瞬にして巨大な塊となった。


『死ね…』

ガノンに向け、闇が放たれた。


『ぐぁぁぁぁぁ…』



そしてガノンはこの世から跡形もなく消えた。



その後、支配されたマナは闇の軍勢を従え、シンディア大陸を血に染め上げたのである。

そして、今は亡き英雄、レオンとアデルによってマナは”闇”から解放され、操られていた時の罪を償う為、彼女は一人旅に出た。

解放されたさい”闇”は言っていた。

我を思い出す時、再び現れん、と。








全ては18年前の出来事。


空の上、マナは目を覚ます。

赤く染まった空。闇の軍勢。そして18年前と同じ災厄が訪れようとしていた。

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