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〜Stliker〜哀編(74)

[496]  焼き魚  2007-07-24投稿
ディア=パノスは都市の防衛システムに行く手を阻まれていた。
たまらず後退を試みたがそこに突然、双頭の龍を模したストライカー『武双龍焔獄』(むそうりゅうえんごく)が現れその風圧で吹き飛ばされてしまった。

「お前には進むことも退くことも許されない。この『武双龍焔獄』の前にお前はただ死あるのみ!!」

龍雅はその異形なる機体に息を飲んだ。

龍雅「…獣人型ストライカーか…」

ディア=パノスはゆっくりと起き上がり、距離を取った。

龍雅(獣人型ストライカー…大戦初期に台頭した規格外の能力を有するストライカー。全て廃棄されたと聞いたが…)

武双龍焔獄は双頭を屈め、手にした薙刀を両手で構えた。

「俺の名はマクシミリアン!!雇い主の命により、貴様を始末する!!」

龍雅はその名前を聞いた瞬間、動揺した。

龍雅「あ、あなたはマックス隊長ですか!?いや、そうだ!!覚えてますか?長柄遊撃隊の峰崎龍雅です!!」

マクシミリアンは軽くにやけた。

マクシミリアン「やはりな…、そのストライカーには見覚えがあると思ったらやはり峰崎二等兵か!本隊に戻ってからは鬼神の如くの活躍だったそうではないか!!元上司としては嬉しい限りだ!」

龍雅は困惑した。

龍雅「どうしてあなたが革命教団の側に加担してるのですか!?」

マクシミリアンは鼻で笑った。

マクシミリアン「革命教団?加担しているのはザクセンだ。俺には関係ない。俺はただの傭兵だ。 それ故に…」

武双龍焔獄は翼を大きく羽ばたかせディア=パノスに接近した。

マクシミリアン「お前を殺すことなど何とも思わない!!」

武双龍焔獄は右足で地面を叩き割りながら踏み込むと薙刀を垂直に振り下ろした。
刃から出た光の残像が垂直に線を描いた。

ディア=パノスは左足のスラスターで体を九十度回転させ、紙一重で回避した。

マクシミリアン「それが“回避”かぁ!!」

武双龍焔獄はそのまま左方向に薙刀を振り抜いた。

龍雅「ぐおおおお!!」

ディア=パノスは足場を確保出来ずにそのままよろけて倒れてしまった。
その際、薙刀の攻撃もかすり傷程度のダメージを受けた。
マクシミリアンは余りの弱さに憤慨した。

マクシミリアン「ぬるい…」

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