星空の世界の下ヘ 6
【6】
「残像ってヤツにやられたのか?」
俺の母親、近衛塚 麗(このえづか れい)が説明する前に聞いた。
「・・・・そうよ。二人とも残像にやられた」
「でも二人が俺を助けた時は簡単に倒してた」
そう。二人が俺を助けた時はいとも簡単に残像を倒した。その二人が同じ残像にやられたとは考えられない。
「普通の残像なら、二人は間違っても負けないわ。でも今回は相手が悪かった。『赤』の相手は早過ぎたのよ」
「・・・『赤』?なんだそりゃ」
俺がそう問いかけようとした時だった。慌ただしく走って来た男の人に話を止められた。
「はぁ、はぁ、はぁ。麗さん!敵が現れました!『赤』です!」
走って来た男の人はもの凄い剣幕で叫んだ。
「・・・早いわね。もうここまで来るなんて。わかった。私も出ます」
はい!と男の人は返事をして、また駆け出して行った。
「緊急よ。弥生ちゃん、北斗を頼むわね」
「わかりました。麗さん、気をつけて」
状況がよく理解出来なかったが、敵が現れたということはわかった。
「おい、鷹直。『赤』って残像の事なのか?」
先程聞けなかった疑問を鷹直に問い掛けた。
「『赤』は敵の本体。残像を生み出している張本人よ。残像じゃなくてちゃんとした実体。残像なんかとは比べものにならないくらい強い」
「って事は今言ってた『赤』は奏達を倒したヤツか?」
そうよ、と鷹直は言った。残像がどれだけ強いのか知らない俺は、『赤』の強さなんて微塵もわからない。
「『赤』ってヤツの強さはわからないけど、ここは残像退治の本拠地なんだろ?なら大丈夫だよな?何せ退治屋がいっぱいいるんだから」
しかし、鷹直の表情は暗い。
「今は戦える人が少ないのよ。みんな外に出払ってるから。応援を要求しても1番近い人で1時間弱はかかる」
「えっ!じゃあ、今戦えるのは・・・・」
「今『赤』とまともに戦えるのは麗さんくらいよ。でも、ハッキリ言って麗さん一人じゃ勝てない」
鷹直は窓の外に目をやった。すると突然、
「北斗君!逃げて」
鷹直がそう叫んだ瞬間、窓ガラスが割れて、黒いモヤが跳び込んで来た。
「残像ってヤツにやられたのか?」
俺の母親、近衛塚 麗(このえづか れい)が説明する前に聞いた。
「・・・・そうよ。二人とも残像にやられた」
「でも二人が俺を助けた時は簡単に倒してた」
そう。二人が俺を助けた時はいとも簡単に残像を倒した。その二人が同じ残像にやられたとは考えられない。
「普通の残像なら、二人は間違っても負けないわ。でも今回は相手が悪かった。『赤』の相手は早過ぎたのよ」
「・・・『赤』?なんだそりゃ」
俺がそう問いかけようとした時だった。慌ただしく走って来た男の人に話を止められた。
「はぁ、はぁ、はぁ。麗さん!敵が現れました!『赤』です!」
走って来た男の人はもの凄い剣幕で叫んだ。
「・・・早いわね。もうここまで来るなんて。わかった。私も出ます」
はい!と男の人は返事をして、また駆け出して行った。
「緊急よ。弥生ちゃん、北斗を頼むわね」
「わかりました。麗さん、気をつけて」
状況がよく理解出来なかったが、敵が現れたということはわかった。
「おい、鷹直。『赤』って残像の事なのか?」
先程聞けなかった疑問を鷹直に問い掛けた。
「『赤』は敵の本体。残像を生み出している張本人よ。残像じゃなくてちゃんとした実体。残像なんかとは比べものにならないくらい強い」
「って事は今言ってた『赤』は奏達を倒したヤツか?」
そうよ、と鷹直は言った。残像がどれだけ強いのか知らない俺は、『赤』の強さなんて微塵もわからない。
「『赤』ってヤツの強さはわからないけど、ここは残像退治の本拠地なんだろ?なら大丈夫だよな?何せ退治屋がいっぱいいるんだから」
しかし、鷹直の表情は暗い。
「今は戦える人が少ないのよ。みんな外に出払ってるから。応援を要求しても1番近い人で1時間弱はかかる」
「えっ!じゃあ、今戦えるのは・・・・」
「今『赤』とまともに戦えるのは麗さんくらいよ。でも、ハッキリ言って麗さん一人じゃ勝てない」
鷹直は窓の外に目をやった。すると突然、
「北斗君!逃げて」
鷹直がそう叫んだ瞬間、窓ガラスが割れて、黒いモヤが跳び込んで来た。
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