星空の世界の下ヘ 7
【7】
目の前に現れた残像は、俺を追いかけて来たヤツとは違う形だった。とにかくデカイ。
「おい、鷹直!平気か!」
「平気!こいつは私が引き受ける」
鷹直はポケットの中から二つの手裏剣のようなものを取り出した。だか、どう見てもあのデカイ残像には敵わない。
「バカ!そんな小さい武器で何が・・・・」
俺がそう叫ぼうとすると、鷹直は二つの手裏剣を重ね合わせた。すると、小さな手裏剣は瞬間にして、体の半分くらいの大きさになった。
「おわ!デカ!どうやったの?」
俺がそんなことに驚いていると鷹直はその大きくなった手裏剣を手に持ったまま、一直線に残像に走った。
残像は相手に向かって左手を突き出す。しかし、鷹直はそれを軽々と避け、相手の左手を肘か切り落とす。そして、少し間合いを取り、手に持った手裏剣を投げつけ、残像を胴から真っ二つに切り裂いた。
「鷹直!お前、強いな!高校の時にそんなアクティブに動くお前は見たことがないぞ!」
「わかったから・・・。子供みたいに騒がないの」
そう言って鷹直は、手裏剣を元の二つの小さいサイズ戻した。
「残念だ。お嬢さん。もう戦わないのかね」
二人同時に声の方へ振り返る。そこには、さっきの残像と同じくらいデカイ男が立っていた。
「見事な体捌きだった。速さも文句がない。あれでは私の残像も手が出せぬ」
落ち着いた物腰でそう言い放つ男の体は心なしか赤い光を放っていた。
「・・・・うそ」
ぽつりとそう言った鷹直の体はガタガタと震えていた。
その反応から俺もわかった。こいつが『赤』というやつであるということが。
「さて、私は退屈しているところなのだ。どうかね、お嬢さん。ひとつ私と手合わせ願えないだろうか?」
男は鷹直に近寄る。鷹直は逃げもせずに向かって来る男をただ震えて見ている。
「待てよ!手合わせしたいんだろ!じゃあ俺がやってやるよ」
自分でもなんでそんなコトを言ったのかわからない。ただ、震えている鷹直を戦わせるわけにはいかないと思った。
「君がかね?君は戦えるのか?・・・・まあ良い、暇つぶしだ。相手をしてくれたまえ」
目の前に現れた残像は、俺を追いかけて来たヤツとは違う形だった。とにかくデカイ。
「おい、鷹直!平気か!」
「平気!こいつは私が引き受ける」
鷹直はポケットの中から二つの手裏剣のようなものを取り出した。だか、どう見てもあのデカイ残像には敵わない。
「バカ!そんな小さい武器で何が・・・・」
俺がそう叫ぼうとすると、鷹直は二つの手裏剣を重ね合わせた。すると、小さな手裏剣は瞬間にして、体の半分くらいの大きさになった。
「おわ!デカ!どうやったの?」
俺がそんなことに驚いていると鷹直はその大きくなった手裏剣を手に持ったまま、一直線に残像に走った。
残像は相手に向かって左手を突き出す。しかし、鷹直はそれを軽々と避け、相手の左手を肘か切り落とす。そして、少し間合いを取り、手に持った手裏剣を投げつけ、残像を胴から真っ二つに切り裂いた。
「鷹直!お前、強いな!高校の時にそんなアクティブに動くお前は見たことがないぞ!」
「わかったから・・・。子供みたいに騒がないの」
そう言って鷹直は、手裏剣を元の二つの小さいサイズ戻した。
「残念だ。お嬢さん。もう戦わないのかね」
二人同時に声の方へ振り返る。そこには、さっきの残像と同じくらいデカイ男が立っていた。
「見事な体捌きだった。速さも文句がない。あれでは私の残像も手が出せぬ」
落ち着いた物腰でそう言い放つ男の体は心なしか赤い光を放っていた。
「・・・・うそ」
ぽつりとそう言った鷹直の体はガタガタと震えていた。
その反応から俺もわかった。こいつが『赤』というやつであるということが。
「さて、私は退屈しているところなのだ。どうかね、お嬢さん。ひとつ私と手合わせ願えないだろうか?」
男は鷹直に近寄る。鷹直は逃げもせずに向かって来る男をただ震えて見ている。
「待てよ!手合わせしたいんだろ!じゃあ俺がやってやるよ」
自分でもなんでそんなコトを言ったのかわからない。ただ、震えている鷹直を戦わせるわけにはいかないと思った。
「君がかね?君は戦えるのか?・・・・まあ良い、暇つぶしだ。相手をしてくれたまえ」
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