殺し合いごっこ‐LAST CHAPTER‐20
2週間の行軍の道程は今日遠江県(現世の静岡県)の伊豆半島の南部下田を出発して伊豆高原を経由して2週間以内に神奈川県小田原市に到着するというものだ。
本来ならば2週間もかからない距離ではあるが伊豆半島は野生のオニの巣窟と化している為にかなり時間がかかる。
たが佳奈美はそんな事など知るよしもなかった。
午前10時30分。
「鬼神くーん。リュック重いよぉー」
「我慢しろ。
まだ30分しか経ってないぞ。」
佳奈美は重いリュックと登り坂に苦戦して弱音を吐いている。
リュックの中には地図やコンパス、そして武器(もちろん銃器)が入ったいるので重さは20キロにも及ぶ。
「なんで私がこんな目にーうぅ…」
「お前神谷さんにお世話になってるんだからこれ位やって当たり前なんだぞ?
それにこの戦闘訓練はみんなやってんだからな。
お前と同い年の愛も2年前にやったんだぞ。
ちなみに弘毅とな。」
佳奈美は勇の言葉に驚愕した。
「あの愛ちゃんが恐そうな高村さんと!?
あり得ない組み合わせだと思うんだけど…」
明るく無邪気な性格の愛と見掛け通り短気で荒々しい性格の弘毅が一緒に行動したなんて…
絶対に喧嘩すると佳奈美は思った。
「ていうか俺は弘毅と同い年なのにあいつだけはさん付けかよ!!」
「だって高村さん恐そうなんだもん。」
「なんだよそれ…俺は恐くないってのか?」
「………うん」
佳奈美は少し黙った後、曇った顔で頷いた。
『そうか…
やっぱりあの時の俺の姿がまだ尾を引いているのか…』
あの時、次々と襲いかかるオニ達を皆殺しにして食事も一緒に行った。
そして勇は佳奈美が起きた事に気が付くと血を吸っていた女の死体を放り投げて佳奈美へと迫った。
『あの女と同じ顔。
あの悪魔と。
見たら殺意が沸いたんだ。
本当に殺していたかもしれない…
あの涙がなければ…』
勇は佳奈美の頭をポンと優しく撫でた。
「鬼神くんって他人行儀でやだからさ。
勇で良いよ。
いやそう呼べ。」
「命令口調かよ… じゃあ私も佳奈美って呼んでよね! 龍造寺ってかわいくないから嫌なのよ。
ていうか呼べ。」
「了解。」
本来ならば2週間もかからない距離ではあるが伊豆半島は野生のオニの巣窟と化している為にかなり時間がかかる。
たが佳奈美はそんな事など知るよしもなかった。
午前10時30分。
「鬼神くーん。リュック重いよぉー」
「我慢しろ。
まだ30分しか経ってないぞ。」
佳奈美は重いリュックと登り坂に苦戦して弱音を吐いている。
リュックの中には地図やコンパス、そして武器(もちろん銃器)が入ったいるので重さは20キロにも及ぶ。
「なんで私がこんな目にーうぅ…」
「お前神谷さんにお世話になってるんだからこれ位やって当たり前なんだぞ?
それにこの戦闘訓練はみんなやってんだからな。
お前と同い年の愛も2年前にやったんだぞ。
ちなみに弘毅とな。」
佳奈美は勇の言葉に驚愕した。
「あの愛ちゃんが恐そうな高村さんと!?
あり得ない組み合わせだと思うんだけど…」
明るく無邪気な性格の愛と見掛け通り短気で荒々しい性格の弘毅が一緒に行動したなんて…
絶対に喧嘩すると佳奈美は思った。
「ていうか俺は弘毅と同い年なのにあいつだけはさん付けかよ!!」
「だって高村さん恐そうなんだもん。」
「なんだよそれ…俺は恐くないってのか?」
「………うん」
佳奈美は少し黙った後、曇った顔で頷いた。
『そうか…
やっぱりあの時の俺の姿がまだ尾を引いているのか…』
あの時、次々と襲いかかるオニ達を皆殺しにして食事も一緒に行った。
そして勇は佳奈美が起きた事に気が付くと血を吸っていた女の死体を放り投げて佳奈美へと迫った。
『あの女と同じ顔。
あの悪魔と。
見たら殺意が沸いたんだ。
本当に殺していたかもしれない…
あの涙がなければ…』
勇は佳奈美の頭をポンと優しく撫でた。
「鬼神くんって他人行儀でやだからさ。
勇で良いよ。
いやそう呼べ。」
「命令口調かよ… じゃあ私も佳奈美って呼んでよね! 龍造寺ってかわいくないから嫌なのよ。
ていうか呼べ。」
「了解。」
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