殺し合いごっこ‐LAST CHAPTER‐21
午前12時。
スタートから2時間経過。
「キツい…キツいよぉー休憩しようよー」
「たくっ、仕方ねぇなー」
勇はヘトヘトになった佳奈美を見兼ねて休憩する事にした。
『コイツ本当に半鬼なのか?
腕や足をオニ化出来ないし体力はないしこれから本当に大丈夫なのか?あ…そういえば…』
勇はある事を思い出した。
この訓練の最大の意義でもあるあの事を。
『オニを殺させなきゃなんないんだよな…
そうしないと貧血で倒れるし…
それに何より佳奈美に覚悟をさせる意味もあるしな…』
しかし佳奈美はオニが人間である事を知らない。
それに佳奈美にオニを殺せと言っても2週間前までは普通の女の子であった佳奈美が殺せる筈は無い。
『どうするかな… 仕方無い…
あの手を使うか。 佳奈美に現実を知って貰う為に。』
勇は荷物を置いて立上がり腰に挿している短刀を抜いて自分の右手首を切った。
そして垂れる血を地面にまき散らす。
「勇!!
何してんのよ!!」
「黙ってろ!!」
勇は佳奈美を怒鳴り付けた。
「何これ…
何か臭い…」
「気が付いたか… この臭いはオニの体臭だ。
俺の血の臭いに釣られてやって来たんだろ。」
「えぇ!?
何やってんのよ!!
早く逃げな…」
佳奈美は黙り言葉を切った。
勇の目がオニの赤い眼になり、左腕がオニの腕へと変化していた。
「ウゥゥウゥ……」
森の中からオニ達の唸り声が聞こえて来る。
「今から起こる事を決して目を背けずに見ておけよ。」
「これが現実だ。」
スタートから2時間経過。
「キツい…キツいよぉー休憩しようよー」
「たくっ、仕方ねぇなー」
勇はヘトヘトになった佳奈美を見兼ねて休憩する事にした。
『コイツ本当に半鬼なのか?
腕や足をオニ化出来ないし体力はないしこれから本当に大丈夫なのか?あ…そういえば…』
勇はある事を思い出した。
この訓練の最大の意義でもあるあの事を。
『オニを殺させなきゃなんないんだよな…
そうしないと貧血で倒れるし…
それに何より佳奈美に覚悟をさせる意味もあるしな…』
しかし佳奈美はオニが人間である事を知らない。
それに佳奈美にオニを殺せと言っても2週間前までは普通の女の子であった佳奈美が殺せる筈は無い。
『どうするかな… 仕方無い…
あの手を使うか。 佳奈美に現実を知って貰う為に。』
勇は荷物を置いて立上がり腰に挿している短刀を抜いて自分の右手首を切った。
そして垂れる血を地面にまき散らす。
「勇!!
何してんのよ!!」
「黙ってろ!!」
勇は佳奈美を怒鳴り付けた。
「何これ…
何か臭い…」
「気が付いたか… この臭いはオニの体臭だ。
俺の血の臭いに釣られてやって来たんだろ。」
「えぇ!?
何やってんのよ!!
早く逃げな…」
佳奈美は黙り言葉を切った。
勇の目がオニの赤い眼になり、左腕がオニの腕へと変化していた。
「ウゥゥウゥ……」
森の中からオニ達の唸り声が聞こえて来る。
「今から起こる事を決して目を背けずに見ておけよ。」
「これが現実だ。」
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