「もしも」の対処法
たとえばあなたは朝に「今日は人を殺すかもしれない」と感じたことはないだろうか?朝起きた時でもいいし、歯磨きしてる時でもかまわない。まったく感じたことがないという人は脳みそが腐りはじめている証拠だし、毎日感じている人はただの狂人だ。 しかし大事な点は、それは願望ではなく、何の根拠もない、しかしなぜか納得してしまうような前兆みたいなものだということだ。 そんな時はまず刑法をおさらいするといい。君に降りかかる罰が書かれている。大いに肝に命じるといい。だめなら刑務所について調べるといい。そこには、想像を超える住人たちの手荒い歓迎と生活が詰まっている。大いに怯えるといい。でも何かつっかえるようなら、涙を誘うような感動映画を見るといい。命の重さを説く、純粋な主人公に心洗われてみよう。大いに罪悪感を味わうといい。 それでも気持ちが鎮まらないようなら、本能に従うかあるいは次のことをしてみるといい。 まず信頼のたる真面目な人間に、洗いざらい今の気持ちをぶちまけてみよう。
そうすればあなたは一生、殺人とは無縁の、鉄格子のはまる白い部屋で暮らすことができるから。
そうすればあなたは一生、殺人とは無縁の、鉄格子のはまる白い部屋で暮らすことができるから。
感想
- 7496: 個人的にすごく好きです。それとなく隠喩してるのがいいですね! [2011-01-16]