ただ、愛してるlove.4
「あぁ〜プリンス来てるらしいね〜」
なに?プリンスって。
「なにそれ?人?」
かなり適当に質問。
「えぇー!それ冗談?まじで知らないのぉ?!3年のあのプリンスだよぉ〜!?」
知らないから聞いてんの。
あのプリンスって言われてもどのプリンスだよ。
「だーかーらー!斉藤勇樹先輩だよぉ!さ・い・と・う・ゆ・う・き!!」
かなり強調しながら人差し指を立てて必死に伝える友香。
てか、さいとうゆうきとかありきたりじゃない?
顔見る前に名前聞いただけで、プリンスのオーラ0なんですけど。
「ぁ〜桜も知ってる〜。」
世間知らずな桜も知ってんの〜?
「だれ?そんなにすごい人?」
もう一回聞いてみた。
「あ〜桜のお父さんとプリンスのお父さんって仲いいっけ?」
さりげともって詳しい。
「うん。なんかお父さんの会社の取引先で、昔からの仲みたい。桜は、息子さん見たことないけど、名前ならいっぱい聞くよ。」
ケータイについてるくまのマスコットをいじりながら桜が答えた。
両手をパチンって叩きながら友香が言う。
「そぉっかぁ〜!桜って思えばちょぉお嬢様なんだよねぇ〜?!」
へ?桜ってお嬢様..?
そいえば、桜って家の話全然しないからわかんなかった。
「ち、ちがうよ、お嬢様じゃないよ、普通の人だよ」
「でも桜のお父さんって海外でもすごい有名なんでしょ?いいな〜お金持ち」
ともがため息。
「ち、ちがう…お金だけあれば幸せではないんだよ…?桜そんな幸せじゃないし…」
笑ってたけど、いつもの桜じゃなかった。
あたしは、一瞬だけ悲しそうな表情をした桜を見逃さなかった。
「で?なんだっけ?ゆ、友香はそのプリンス見たことあるの?」
桜は必死に元の話題に戻そうとした。
そう、何かに触れないように、逃げるように、必死に..
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