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LAST HEART #03

[441]  石本  2007-07-30投稿
深見がアタックし始めて一週間が過ぎた頃、休日を優雅に漫画と紅茶で過ごしていた。
すると、

ブーブーブー・・・・

常時バイブ状態の俺の携帯がなった。

「発信元・・・深見か・・・」

今度は何の相談だろうかと、思いつつメールを見た。

「ん?『やっぱさ、俺ってバカだよな。多分電車男は作り話だぜ』って・・・・おい、まさか!」

色恋沙汰にはあんまり関していない俺は最悪のケースが頭によぎった。


こいつ・・・・告ってフラれたかも・・・・


とりあえず、慰めよう!

「電車男はドラマチックだけどマジ話だし。まぁ楠木さんは最強の面食いかもな。だから気にすんな!」
「(笑)」
「は?何?」
「単なるアフリカンジョークさ!」
試験が近づいて来てるからと言って切る。優雅な日が一瞬にしてウザイ日に変わってしまった。

次の日の放課後、俺と高宮は職員室に用事で行くと担任の先生が、
「おい、楠木を呼んできてくれんか?」
「あ、ハイ。」

教室に戻り、「楠木さん」
「ん?何?」

と可愛らしい声だ。これが「萌」ってやつだな。

「先生が呼んでるよ。」
「うん。あ、ねぇ先生怒ってた?」
「まぁ少し・・・。」
「ホント?この前の持検(持ち物検査)で、CDが見つかったんだ。」
「あ、コブクロのやつ?」
「そうそう!え、何で知ってるの?」
「先生の机に置いてあったからさ」
「あぁね、私好きなんだよねぇ。」
「俺もあれ持ってるよ、好きだし。」
「ホント?」

すると、帰る準備をしていた高宮が、
「楠木!先生のとこ行かなくていいのか?」

「あ、そうだった。川崎クン(俺)また話そ。じゃ川崎クン、宮っち、またねノシ」
楠木さんは急いでいった。

ちなみに高宮は男女問わずクラスNo.1の人気がある。楠木さんとは同じ小学校だ。つまり深見と楠木さんを介した張本人である。

「仲良くなるのは良いけど程々にしとけよ。深見が狙ってるんだから。」
「俺は他人から奪うほどの腕も気力ねぇよ。」
「お前は分かってねぇな、ホントに。」
「何が?」
「何でもねぇよ!」

後はテキトーに話しながら帰った。

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