それでもこの世界が好きだから5時間目
学校の校舎からすこし離れた場所。そこは一切手を加えていない広場。
美久さんを追い掛けて辿りついた先はその場所でした。
そして…広場を埋め尽くすほどの黄色い花達…それはツワブキでした。
「やっぱり…此処に咲いてる花はツワブキだったんだ。と、すると…60年前に美月由奈さんが植えたのかな?」
いえ…この花達を植えたのは私の妹…なんです。
妹は誰かに教えられたのか、この広場に小さな石ころなどで囲んだ花壇の中に花の種を植えていました。
いつか、この広場いっぱいに母が好きだった、ツワブキが咲いたら死んだお母さんが帰ってくるじゃないかって…
そう言って笑顔を見せる妹に私は、笑ってあげることしかできませんでした。
苗を植えてから10日…その日の夜は嵐。
私は家にたった一人の妹を残して、花の種を植えた場所まで暴風雨の中、家を飛び出したんです。
その日からだと思います。私が還らぬ人となってしまったのは…。私が死んだのは…誰かに殺されたのでなく、不運な事故に巻き込まれたのでなく…
ただ…、妹が植えた花達を嵐から守ってあげたくて…
「ツワブキ…か。今回の記事はツワブキの花にしようかな?綺麗だし。」
そんな一人ごとを呟いている美久さん…
幽霊の私じゃ、美久さんに見えないし…言葉も聞こえないと思うけど…
一言だけ言わせてください。
視線を落とした時でした。
一カ所だけツワブキが咲いていない場所が…
そこには岩の板が敷いてありました。
”お母さんが帰ってきますように…”
岩の表面に深く削った文字が出ていました。
これは確か…妹が書いた…
その続きを読んだ瞬間でした。
私の涙がとめどなく溢れていました。
”お母さんが帰ってきますように…とおねぇちゃんが帰ってきますように”と、付け足したように書いてありました…
その場に座り込んでしまい…。うっ…ぐすっ…ふっ…ひっく…
わっ…たし…あなたをっ…残して…ごめん…ふぇぐっ…
ごめん…
美久さんを追い掛けて辿りついた先はその場所でした。
そして…広場を埋め尽くすほどの黄色い花達…それはツワブキでした。
「やっぱり…此処に咲いてる花はツワブキだったんだ。と、すると…60年前に美月由奈さんが植えたのかな?」
いえ…この花達を植えたのは私の妹…なんです。
妹は誰かに教えられたのか、この広場に小さな石ころなどで囲んだ花壇の中に花の種を植えていました。
いつか、この広場いっぱいに母が好きだった、ツワブキが咲いたら死んだお母さんが帰ってくるじゃないかって…
そう言って笑顔を見せる妹に私は、笑ってあげることしかできませんでした。
苗を植えてから10日…その日の夜は嵐。
私は家にたった一人の妹を残して、花の種を植えた場所まで暴風雨の中、家を飛び出したんです。
その日からだと思います。私が還らぬ人となってしまったのは…。私が死んだのは…誰かに殺されたのでなく、不運な事故に巻き込まれたのでなく…
ただ…、妹が植えた花達を嵐から守ってあげたくて…
「ツワブキ…か。今回の記事はツワブキの花にしようかな?綺麗だし。」
そんな一人ごとを呟いている美久さん…
幽霊の私じゃ、美久さんに見えないし…言葉も聞こえないと思うけど…
一言だけ言わせてください。
視線を落とした時でした。
一カ所だけツワブキが咲いていない場所が…
そこには岩の板が敷いてありました。
”お母さんが帰ってきますように…”
岩の表面に深く削った文字が出ていました。
これは確か…妹が書いた…
その続きを読んだ瞬間でした。
私の涙がとめどなく溢れていました。
”お母さんが帰ってきますように…とおねぇちゃんが帰ってきますように”と、付け足したように書いてありました…
その場に座り込んでしまい…。うっ…ぐすっ…ふっ…ひっく…
わっ…たし…あなたをっ…残して…ごめん…ふぇぐっ…
ごめん…
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