君だけを(３)
私はクセでポケットに手を突っ込んだ。
｢あ！！｣
｢どした？｣
慌ててポケットの中を探る。
｢ない！｣
｢何が？｣
｢生徒手帳！｣
いつもポケットに入れてるから机やカバンにはない筈…。
｢落とした？｣
｢多分…。ちょっと探して来る！｣
駆け出した私を見てサヤが｢おっちょこちょいだねぇ｣と呟いた。
｢どこだよ〜(汗)｣
通った道を辿って捜し回る。
(休み時間終わっちゃうじゃん)
ガラス割って説教受けるし。
(あ、美術室)
思い出して美術室に向った。
ガラガラ…。
室内には人の気配はなく、ガラスもキレイに片付けられていた。
(ガラス代、請求されんのかな〜)
思い出してブルーになる。
机の下に紺色の小さな生徒手帳を見つけて
｢あった！｣
ちょっとテンション上がった(笑)
チャイムが鳴る前に出ようとしたけど、さっき井上が隠したスケッチブックが気になる。
(エロい絵でも描いてんのかぁ？)
面白半分で“MIKOTO INOUE”とローマ字で記されたそれを開く。
(うわ…)
次の瞬間、私はその絵に引き込まれていた。
ヌードでも何でもなく、人の絵だ。
男の人だけど繊細で綺麗で、ホントに井上が描いたの？って疑ってしまう程だった。
｢あ！！｣
｢どした？｣
慌ててポケットの中を探る。
｢ない！｣
｢何が？｣
｢生徒手帳！｣
いつもポケットに入れてるから机やカバンにはない筈…。
｢落とした？｣
｢多分…。ちょっと探して来る！｣
駆け出した私を見てサヤが｢おっちょこちょいだねぇ｣と呟いた。
｢どこだよ〜(汗)｣
通った道を辿って捜し回る。
(休み時間終わっちゃうじゃん)
ガラス割って説教受けるし。
(あ、美術室)
思い出して美術室に向った。
ガラガラ…。
室内には人の気配はなく、ガラスもキレイに片付けられていた。
(ガラス代、請求されんのかな〜)
思い出してブルーになる。
机の下に紺色の小さな生徒手帳を見つけて
｢あった！｣
ちょっとテンション上がった(笑)
チャイムが鳴る前に出ようとしたけど、さっき井上が隠したスケッチブックが気になる。
(エロい絵でも描いてんのかぁ？)
面白半分で“MIKOTO INOUE”とローマ字で記されたそれを開く。
(うわ…)
次の瞬間、私はその絵に引き込まれていた。
ヌードでも何でもなく、人の絵だ。
男の人だけど繊細で綺麗で、ホントに井上が描いたの？って疑ってしまう程だった。
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