片想い・16(彼の音)
放課後。
大西君のクラスの前に着いた。
でも、まだ迷ってる。
もしもまた無視されたら・・・ってか、嫌われたらどうしよう・・・。ぃゃ、もぉ嫌われてるのかな。
どんどん落ち込んでいく自分がいる。
うつ向いていると、自分の前に立ち止まり、ゆっくり通り過ぎて行く背の高い影が自分の足元に見えた。
前を向く勇気がなくて、そのままその影に話しかけた。
「・・・待って。なんで無視するの?」
影が止まった。
「うちのこと、嫌いなん・・・?」
「・・・違っ」
「何が違うの!?目があったらすぐそらすゃんか。話しかけようと近づいたら、逃げるやんか。そんなんもぉー嫌や!!その度に胃が痛くなる・・・。バカっ・・ぅっ・・」
あ〜〜〜〜嫌だっ。泣きたくない。ここで泣いてウザいと思われたくないよ。
バレないように顔を手で覆った。何も見えなくなった。音もしない。大西君の声も聞こえない。
・・・ぁあ〜もぉ無理なんやわ・・・
・・・ギュゥ。
強く。優しく。抱きしめられた。
何も言わず、ただ私を抱きしめてくれた。
私も何も言わなかった。
いつの間にか涙も止まって、ただじっと彼の胸にもたれ続けた。
大西君の心臓の音が心地良かった。
続く。
大西君のクラスの前に着いた。
でも、まだ迷ってる。
もしもまた無視されたら・・・ってか、嫌われたらどうしよう・・・。ぃゃ、もぉ嫌われてるのかな。
どんどん落ち込んでいく自分がいる。
うつ向いていると、自分の前に立ち止まり、ゆっくり通り過ぎて行く背の高い影が自分の足元に見えた。
前を向く勇気がなくて、そのままその影に話しかけた。
「・・・待って。なんで無視するの?」
影が止まった。
「うちのこと、嫌いなん・・・?」
「・・・違っ」
「何が違うの!?目があったらすぐそらすゃんか。話しかけようと近づいたら、逃げるやんか。そんなんもぉー嫌や!!その度に胃が痛くなる・・・。バカっ・・ぅっ・・」
あ〜〜〜〜嫌だっ。泣きたくない。ここで泣いてウザいと思われたくないよ。
バレないように顔を手で覆った。何も見えなくなった。音もしない。大西君の声も聞こえない。
・・・ぁあ〜もぉ無理なんやわ・・・
・・・ギュゥ。
強く。優しく。抱きしめられた。
何も言わず、ただ私を抱きしめてくれた。
私も何も言わなかった。
いつの間にか涙も止まって、ただじっと彼の胸にもたれ続けた。
大西君の心臓の音が心地良かった。
続く。
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