携帯小説!(PC版)

[392]  胡麻  2007-08-09投稿
夜。          いつものような週末。
いつもと変わらない道。
そんな普通の風景の中に一匹の猫がいた。
 その猫は闇色の身体に物凄い量の傷を負っていた。
普通の猫なのだが、孤独感のオーラをだし、周りの人の目を集めた。
『いいさ。見てろよ。誰かを思いやる事なんて…やるだけ無駄だよ。』
孤独は嫌いじゃない。慣れていたが、望んでいたと言った方が俺の考えかたに近いだろう。

そんな孤独感溢れた猫に惹かれた人物が。
若い絵かきだった。

『今晩は。素敵なオチビさん、僕ら何だか似ていないかい?』
そう言ってボロボロの黒猫を抱き抱えた。

『何だ!?こいつは?変わり者なのか!?』
その黒猫は絵かきの腕の中から孤独への世界へ逃げていった。
俺への優しさなんて存在しない!優しさなんて俺には必要ない!
黒猫は初めての優しさに動揺した。これまでにない位驚いた。

必死に逃げた。優しさなんて信じず、孤独へ向かって……………だが、絵かきはついてきた。自分に似た奴に興味を持ったのだろう。
黒猫はその絵かきと暮らした。

絵かきは黒猫に名前をつけた。 holy night 黒猫と絵かきが暮らし始めて二回目の冬を二人で過ごす。

絵かきが書く絵と言えば、大切な友達のデッサン。

一枚の紙は闇の色に染められていた。

黒猫も初めての友達に甘えて甘えて…


しかし………


続く

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