ヤス#127
ヤス#127
【恭子と香織】
のれんが下ろされ、1日が終わった。ヤスは風呂からあがると自室に戻り、美術雑誌を見ていた。すると、ドアが遠慮がちにノックされた。
「開いてますよ。健さんですか?」
ドアがそろりと開いた。
「き、恭子さん!それに香織さんまで。ヤバイっすよ。女将さんに怒られますよ」
「だから、こっそり来たのよ。はい、ビールの差し入れよ」
「これって、お店の冷蔵庫からでしょう?」
「ピンポーン。バレた?」
「参ったな…で、何か用でも?」
「ううん。お話がしたくて来たのよ。それに、香織もやっちゃんとお話がしたいらしいから。ね!香織」
「あ…うん…でも、迷惑なら…」
「何を言っているの。そもそも、ここは私のお家よ。何をコソコソする必要がある訳?」
むちゃくちゃな理論だった。それに、コソコソしているのは、当の恭子ではないか。
ヤスはグラスを3つ用意すると、盗品の瓶ビールのセンを抜いてグラスに注いだ。
グラスを合わせるフリだけすると一気に飲み干した。
美味かった。ヤスは、明日は休みになっている。毎月曜日が店休日だが、時々、それ以外でも休みがもらえるようになっていた。
【恭子と香織】
のれんが下ろされ、1日が終わった。ヤスは風呂からあがると自室に戻り、美術雑誌を見ていた。すると、ドアが遠慮がちにノックされた。
「開いてますよ。健さんですか?」
ドアがそろりと開いた。
「き、恭子さん!それに香織さんまで。ヤバイっすよ。女将さんに怒られますよ」
「だから、こっそり来たのよ。はい、ビールの差し入れよ」
「これって、お店の冷蔵庫からでしょう?」
「ピンポーン。バレた?」
「参ったな…で、何か用でも?」
「ううん。お話がしたくて来たのよ。それに、香織もやっちゃんとお話がしたいらしいから。ね!香織」
「あ…うん…でも、迷惑なら…」
「何を言っているの。そもそも、ここは私のお家よ。何をコソコソする必要がある訳?」
むちゃくちゃな理論だった。それに、コソコソしているのは、当の恭子ではないか。
ヤスはグラスを3つ用意すると、盗品の瓶ビールのセンを抜いてグラスに注いだ。
グラスを合わせるフリだけすると一気に飲み干した。
美味かった。ヤスは、明日は休みになっている。毎月曜日が店休日だが、時々、それ以外でも休みがもらえるようになっていた。
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