片想い・17(それでいいから)
放課後。
遠くの方で部活動に励む生徒の声がする。
最初に口を開いたのは大西君だった。
「逃げてごめんな。あんな事したし嫌われたと思って・・・次の日笑顔で話しかけてくれて正直嬉しかった。
やけど、内では無理してんのちゃうかって・・・俺マイナス思考やな(笑)」
「・・・ふふっ」
彼の本音が聞けて嬉しくて笑ってしまった。
「・・やっと笑ってくれた。って、俺が悪いけど・・・。優衣ちゃんの笑顔好・・・ゃ、救われるっつーか。。優衣ちゃんには笑っててほしいな」
「・・ぅん。」
「俺、真剣に考えたんやけどな。やっぱ好きな奴には笑っててほしいってのが一番やって・・・元カノとの事が忘れられへんくて。また泣かせてまぅかもしれんのがやっぱ不安・・・やねん」
ぁあ。
またか。
大西君は前に進もうとしない。
だから私がいくら頑張っても頑張っても同じなんだ。
私の想いだけが大きくなるだけで、ずっと片想いなんだろうな。。
・・・でも、もぉそれでいい。抱きしめられるだけでこんなに幸せなんやから・・・
「・・・もぉ、いいよ」
「え?」
ずっと彼の胸に埋めていた顔を上げ、満面の笑顔で彼に言った。
「うちは、今のままで十分幸せやし、こうやって話せるだけで嬉しい。もぉ〜セフレでもいいや(笑)」
「は!?何言って・・」
「ゃ、うち・・・本気やで。大西君はうちの事嫌い?」
「嫌いな訳ないやんっ」
「じゃぁ、好き?」
「・・・・・」
「・・・ははっ。ごめん、セフレでいいとか言っといて、今のは聞いたらアカン事やったね☆」
無言で見つめる彼との目線を外して、一歩離れた。
「今まで付き合うことを安易に考え過ぎてた。好きになればなるほど、不安て大きくなるんやね。・・・大西君が前に進もうとしないなら、それでいい。うちは、今のままで十分幸せやから。
じゃぁまた明日学校で。」
そう言い残し、振り返らず学校を出た。
「・・・・・・全然良くねぇっ!。・・・何無理させとんねん・・・くそっ。」
自分への苛立ちから出た彼の声が、静かに廊下に響いた。
続く
遠くの方で部活動に励む生徒の声がする。
最初に口を開いたのは大西君だった。
「逃げてごめんな。あんな事したし嫌われたと思って・・・次の日笑顔で話しかけてくれて正直嬉しかった。
やけど、内では無理してんのちゃうかって・・・俺マイナス思考やな(笑)」
「・・・ふふっ」
彼の本音が聞けて嬉しくて笑ってしまった。
「・・やっと笑ってくれた。って、俺が悪いけど・・・。優衣ちゃんの笑顔好・・・ゃ、救われるっつーか。。優衣ちゃんには笑っててほしいな」
「・・ぅん。」
「俺、真剣に考えたんやけどな。やっぱ好きな奴には笑っててほしいってのが一番やって・・・元カノとの事が忘れられへんくて。また泣かせてまぅかもしれんのがやっぱ不安・・・やねん」
ぁあ。
またか。
大西君は前に進もうとしない。
だから私がいくら頑張っても頑張っても同じなんだ。
私の想いだけが大きくなるだけで、ずっと片想いなんだろうな。。
・・・でも、もぉそれでいい。抱きしめられるだけでこんなに幸せなんやから・・・
「・・・もぉ、いいよ」
「え?」
ずっと彼の胸に埋めていた顔を上げ、満面の笑顔で彼に言った。
「うちは、今のままで十分幸せやし、こうやって話せるだけで嬉しい。もぉ〜セフレでもいいや(笑)」
「は!?何言って・・」
「ゃ、うち・・・本気やで。大西君はうちの事嫌い?」
「嫌いな訳ないやんっ」
「じゃぁ、好き?」
「・・・・・」
「・・・ははっ。ごめん、セフレでいいとか言っといて、今のは聞いたらアカン事やったね☆」
無言で見つめる彼との目線を外して、一歩離れた。
「今まで付き合うことを安易に考え過ぎてた。好きになればなるほど、不安て大きくなるんやね。・・・大西君が前に進もうとしないなら、それでいい。うちは、今のままで十分幸せやから。
じゃぁまた明日学校で。」
そう言い残し、振り返らず学校を出た。
「・・・・・・全然良くねぇっ!。・・・何無理させとんねん・・・くそっ。」
自分への苛立ちから出た彼の声が、静かに廊下に響いた。
続く
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