〜僕と公園〜ふぉあ
明日だ……。
隆太の心は絶望に満たされていた。もう、手の打ちようがない。仲直りをした日、諦めようと言ったもののそれからも必死で公園を救う方法を考えていた。
しかし隆太とピクナーの頭では何も思いつかない。今日も公園でピクナーと考えたが収穫はなく、工事の日は明日へと迫るばかりだった。
泣きそうになる。自分の机に座り、腕に顔を埋めた。
「ピクナー……」
情けない行為だ。泣きそうになりながら、助けを請うなんて。他人に頼り過ぎだ。 しかし、それをしなければ隆太は脆くはかなく崩れ落ちてしまいそうだった。
夜の2時。なかなか寝付けなかったが、うとうとし始めたところだった。何かが隆太の机の上で光を放った。
「何?」
ベッドを降り、机に近づいた。布でできた袋がひとつ置いてあった。その袋に光る物体は入っているようだ。袋の横に羊皮紙に書かれたメモが置いてあった。
″これを拾われた者の本当の願いを叶えて差し上げよう。もし、叶えてほしい願いがあるならば、この袋の中にある石を握り、その願いを唱えよ。叶えばそれが本当の願い、叶わなければそれより叶えてほしい願いがあるという事になる。願いが叶えば石は青色へと変化する。
では、拾われた者の幸せを祈って……″
とても上品な字だ。妙に心をくすぐる。希望が少し芽生えた。今までの隆太なら馬鹿らしいと捨てたたろう。しかし、今は少しの可能性でも見逃すわけにはいかなかった。
袋から中身を取り出す。石は紫色で500円玉くらいの大きさをしていた。それを右手に握った。ひんやりと冷たかった。
「僕の大切な公園を守ってください。お願いします」
心に染み込ませるように言った。しかし、何も起こらない。願いは届いたのだろうか。
明日になればわかるか。
そう思い、ベッドに潜り込んだ。早く明日になってほしいと思った。
朝早くに起きるとすぐに着替えて公園に直行した。6時だった。走ったから公園に着いた時には汗でTシャツがぐっしょりと濡れていた。
息を吐き、顔を上げた。そのまま動けなかった。
工事が始まっていた。まだ遊具は壊されていないものの、立ち入り禁止の黄色いテープが公園と隆太の間を堂々と遮っていた。
ポケットの中の石を見る。紫色のままだった。 隆太の本当の願いは公園を救う事ではなかった。
隆太の心は絶望に満たされていた。もう、手の打ちようがない。仲直りをした日、諦めようと言ったもののそれからも必死で公園を救う方法を考えていた。
しかし隆太とピクナーの頭では何も思いつかない。今日も公園でピクナーと考えたが収穫はなく、工事の日は明日へと迫るばかりだった。
泣きそうになる。自分の机に座り、腕に顔を埋めた。
「ピクナー……」
情けない行為だ。泣きそうになりながら、助けを請うなんて。他人に頼り過ぎだ。 しかし、それをしなければ隆太は脆くはかなく崩れ落ちてしまいそうだった。
夜の2時。なかなか寝付けなかったが、うとうとし始めたところだった。何かが隆太の机の上で光を放った。
「何?」
ベッドを降り、机に近づいた。布でできた袋がひとつ置いてあった。その袋に光る物体は入っているようだ。袋の横に羊皮紙に書かれたメモが置いてあった。
″これを拾われた者の本当の願いを叶えて差し上げよう。もし、叶えてほしい願いがあるならば、この袋の中にある石を握り、その願いを唱えよ。叶えばそれが本当の願い、叶わなければそれより叶えてほしい願いがあるという事になる。願いが叶えば石は青色へと変化する。
では、拾われた者の幸せを祈って……″
とても上品な字だ。妙に心をくすぐる。希望が少し芽生えた。今までの隆太なら馬鹿らしいと捨てたたろう。しかし、今は少しの可能性でも見逃すわけにはいかなかった。
袋から中身を取り出す。石は紫色で500円玉くらいの大きさをしていた。それを右手に握った。ひんやりと冷たかった。
「僕の大切な公園を守ってください。お願いします」
心に染み込ませるように言った。しかし、何も起こらない。願いは届いたのだろうか。
明日になればわかるか。
そう思い、ベッドに潜り込んだ。早く明日になってほしいと思った。
朝早くに起きるとすぐに着替えて公園に直行した。6時だった。走ったから公園に着いた時には汗でTシャツがぐっしょりと濡れていた。
息を吐き、顔を上げた。そのまま動けなかった。
工事が始まっていた。まだ遊具は壊されていないものの、立ち入り禁止の黄色いテープが公園と隆太の間を堂々と遮っていた。
ポケットの中の石を見る。紫色のままだった。 隆太の本当の願いは公園を救う事ではなかった。
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