紅い女神〜セリアノスの騎士〜
紅い女神が国境の戦地へ赴いていた頃、聖天界の中枢都市、王政国の首都、セリアノスでも急を知らせる伝令が動き回っていた。
「青き国の国境付近で魔の者の侵攻あり、応戦中との事です」
「紅い国でも侵攻あり、長の隊が昨日向かいました」
次々に飛び交う情報が更に混乱を招いていた。
「国王、お呼びでしょうか?」
騎士の隊服に身を包んだリュウが王の前にひれ伏した。
「そなたの考えを聞こう。この状況、どう考える?」
王の真剣な問いにリュウは暫く考え、応えた。
「地神界が何かしら企んでいることは明白です。許されるならば、私自身が赴いて状況を見定めたいと思います」
「では、命じる。情報の収集及び状況の早期解決に近衛隊を派遣する。進路はそなたに任せる」
「はっ」
リュウは短く返答した。
謁見が終わり、王も自室に戻った頃、扉を叩く者がいた。
「兄上、お呼びでしょうか?」
リュウが扉をくぐり、問いかけた。
「リュウ、青き国に向かうそうだね。わからなくはないが、紅い国の方が事態は悪いと思うよ。あちらの方が侵攻が急すぎる。私から命じる。隊を分け、二つの国に派遣する事。リュウは紅い国の先遣隊長だよ」
「青き国の国境付近で魔の者の侵攻あり、応戦中との事です」
「紅い国でも侵攻あり、長の隊が昨日向かいました」
次々に飛び交う情報が更に混乱を招いていた。
「国王、お呼びでしょうか?」
騎士の隊服に身を包んだリュウが王の前にひれ伏した。
「そなたの考えを聞こう。この状況、どう考える?」
王の真剣な問いにリュウは暫く考え、応えた。
「地神界が何かしら企んでいることは明白です。許されるならば、私自身が赴いて状況を見定めたいと思います」
「では、命じる。情報の収集及び状況の早期解決に近衛隊を派遣する。進路はそなたに任せる」
「はっ」
リュウは短く返答した。
謁見が終わり、王も自室に戻った頃、扉を叩く者がいた。
「兄上、お呼びでしょうか?」
リュウが扉をくぐり、問いかけた。
「リュウ、青き国に向かうそうだね。わからなくはないが、紅い国の方が事態は悪いと思うよ。あちらの方が侵攻が急すぎる。私から命じる。隊を分け、二つの国に派遣する事。リュウは紅い国の先遣隊長だよ」
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