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黒い天使 白い悪魔 ?

[358]  鴇色猫  2007-08-20投稿

「ただいま〜」

「あぁ、お帰り。」

僕が、ここ下界に来てから、2年が経とうとしている。

「足の様子は、どうだい?痛むかい?」

「うん、まァ…でも、今はまだマシかな?」

僕は今成長期というヤツを迎えていて、その著しい身長の伸びが、成長痛となって僕を苦しめている。まぁ、良い事に違いは無いのだが。

「シェルマンさんの所のニード君、会う度に背が伸びるねぇ。つい1週間前に会ったばっかりなのに…」

ニードもそうだが、僕らの年代の子供は皆、ここ最近急に背が伸び始めた。


おやつにマリア特製のクッキーを食べて、

「じゃあ、ニードと約束があるから。行ってきます。」

「あぁ、行ってらっしゃい。」

いつもの丘に行く。
あの日、ニードと笑いあった、丘へ。


丘の上の一本のポプラ。の、下。そこで待ち合わせる事になっているが、

「まだ来てないのか…」

ニードは居なかった。
というのは嘘で…ルイの背後、ポプラの木に逆さ吊りになって現れましたよ。ちょいと、君、ニヤニヤが止まってないよ。

「わっ!」

「ぅああッ!?」

心臓が口から飛び出さんばかりに驚く。

「っへへ〜お前まだ心臓弱いのな。俺がこーして鍛えてんのに。」

「何が『鍛えてんのに。』だよッ!ただ単に脅かしたいだけでしょうが!!」

「まァな〜今のビックリ何点?」

「45…」

「嘘つけ」


他愛もない会話。時々退屈に思えるこの日常は、やはり大切なもの。


「なァルイ!見てくれよコレ!」

ニードは嬉々として僕に詰め寄る。

バササッ

真っ白な羽毛が舞う。ニードの背中の翼は

「なァほらっ完治したんだ!もう動かしても全然痛くない!」

見事なまでに美しかった。

「…すごい……」

僕はただただ見とれていた。

「“見せたい物"って…これ?すごい…良かったねニード!これで人に見られさえしなければ、空を…」

途端に僕の背筋を悪寒が走った。

感想

  • 8131: 続きが見たい!! [2011-01-16]

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