携帯小説!(PC版)

ヤス#134

[257]  チャーリー  2007-08-21投稿
ヤス#134
「ふふっ。大丈夫よ…やっちゃん、ありがとう。倒れるところだったわ」
「そそっかしくてごめんなさい」
「いいのよ…それより、やっちゃんから首筋にチュウされちゃたわ。ふふっ」
「あ、いや…今のは偶然で…」
「わかっているわよ…でも、ラッキー」
「女将さん。恥ずかしい事、言わないでくださいよ。でも、俺もラッキーでしたよ…ハハハ」

「お出かけなの?」
「はい。恭子さんに誘われて…ドライブに。香織さんも来ているみたいだから…」
「そう。両手に華で良いわね。頑張ってらっしゃい。ふふっ」
「あ、はい。お嬢様をお借りします」
「たまには、私も借りて頂戴ね。ふふっ」
「もう…からかわないでくださいよ」

女将は時々、意味のわからない事を言う。だが、感の鋭そうな人だ。
ヤスは頭を下げると、恭子達のところへ小走りで向かった。
赤いフォルクスワーゲンの横に、恭子と香織が立っていた。「お待たせ。誰の車?」

「香織の車よ」
「へぇ。凄いね」
「私のじゃなくて、家の車です。でも、殆ど私が使っているんだけど」
「やっちゃんは前に乗ってね。助手席よ。私は後ろに乗るから」
「俺が後ろで良いよ」
「あん。いいから、いいから。さ、乗って」

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