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Reborn ― 2005・4

[763]  朝倉令  2006-03-11投稿
次第に緊張の度合いが高まり、心臓がバクバクいいはじめる。


「由美ちゃん?」

「うひゃい!」

しっかり声まで裏返っていた私にほほ笑みかけ、朝倉さんは到着を告げる。


「はい、ここが僕のお店。 さぁ、遠慮なく入ってくれればいいよ」

着いた所はヨーロッパの自動車部品を扱っているお店で、明るく、洒落た感じのショールームの隣に整備ブースがある。

自動ドアを開けて入ると、officeと書かれたドアの横に額入りの大きな写真が飾ってある。



  あれは……私?…と、朝倉さんの若い頃……え?何で?どういう………

写真をみていると、次第に意識が薄れ始め、ふわりと浮き上がる感覚だけが最後に残っていた。





「はぁあーっ、やーっと出てこれた!」

山内由美の魂が抜け出た後、アタシ、池田詩織が収まっている。

「令、ただいま〜っ。 かなりのお待たせだね」

「おかえり。 いえ、どういたしまして。 待つのは詩織姫に慣らされたから」

アタシ達は、つい昨日まで一緒にいたかの様に、ごく自然に振る舞っていた。



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