携帯小説!(PC版)

千年楽団

[505]  何者  2007-08-23投稿
真っ白な壁に覆われた不気味な遺跡の前で、老人は静かに語った。
「この遺跡はかつてこの地で暴れ回った山賊“バギン一味”の根城だった…山賊のアジトにしちゃ立派なもんだろ…だがな、バギン一味の名を知るものは誰もいねぇ…なぜなら奴らは…奴らは山賊としての一切の活動をすることなく、この場所で全滅したのさ。」
少年は、目を丸くして話に聞き入っていたが、遺跡の奥から何者かが近づいてくるのを感じ取ると、とっさに老人の陰に隠れた。
「来よった…あれが七十人のバギン一味をたった三人で壊滅させた怪物…“三剣”だ…」
老人が言い終わるのを待っていたかのように、三つの影は順番に口を開いた。
「バギン一味かー!懐かしい名だな!しかし弱かったよなぁ…」
「俺一人で十分だったろ…あんなやつら…」
「三人でやるからかっこいいんだろうが!」

三剣…知る人ぞ知る最強の剣豪、秘剣「倭太刀(ワダチ)」を操るタロウ・魔刀「村咲(ムラサキ)」を操るジュウ・妖刀「黒塚(クロヅカ)」を操るカマの三人の総称である。

三人の目的は、世界のどこかに潜む最凶の四悪人、ギョス、サメ、ユウヅキ、トミヤの抹殺である…が…

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