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殺し合いごっこ‐LAST CHAPTER‐32

[568]  龍角  2007-08-23投稿
勇は匂い辿って森を抜けると突然巨大な鳥居が現れた。

GPSと地図で確認するが地図には載っていない。

『何だこの神社? 伊豆半島は一般人は立ち入り禁止の筈なのにヤケに綺麗だぞ。
人がいないなら草がボーボー生えて汚れる筈なのに。』

丁度佳奈美の匂いも参道の奥からするので勇は鳥居をくぐり参道を歩き始めた。

やはり参道もちゃんと整備されていて人の気配を感じさせる。

そして数分後。

勇は本殿へと到着した。

そして勇は佳奈美の匂いでは無いある臭いを感じた。
「神社の中から血の臭いがする…」
勇は恐る恐る本殿の扉を開けた。




中には緑色のガラス玉の目がはめ込まれた木製の裸の女の像と、木像の側に神主と血塗れの巫女が倒れていた。

「おい!!しっかりしろ!!」

勇は巫女に声をかけたが反応は無い。

脈も呼吸も無く既に手遅れだった。
神主は揺さぶると静かに目を開けた。

「一体何があった?
それに伊豆半島は立ち入り禁止区域の筈なのに何でいるんだよ?」

「た…大変だ…咲弥様(さくや)が…」

神主は酷くうろたえて落ち着きが無かった。

「咲弥様?何言ってんだよ?
ていうかそこに倒れている巫女はどうしたんだよ?
ていうか早く言わないと公務執行妨害で連行するぞ。」
「た…祟りじゃ…お怒りじゃ…」

「テメェ人の話聞いてんのかよ!! ここで何があったのか説明しろって言ってんだよ!!」

「咲弥様が…再び降臨なされた…しかもお怒りに…」
勇は話をそこまでしか聞いて無かった。

空気が裂ける音と殺気が後ろから近づいて来る。

左腕がオニの腕に変わり眼が赤く輝く。



そして瞬時に後ろに振り返りそれを受け止めた。






「捜したぜ。ツンツン茶髪頭くん。」

小池〇平似の童顔の小柄の男は不敵な笑みを浮かべた。

「快!?」

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