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LASTSUMMER#13 『2点差』

[561]  SETTARMEN  2007-08-24投稿
【4回裏】無死無走者


マウンド上には悔しそうな顔の天堂寺がいた。


相良のランニングホームランで2対0とリードを広げられてしまったからだ…


カズマが声をかける。


『こっから切り替えて守ってこう!』

全員『ヘーイ!!』


ホームランを打たれた天堂寺だったが、その後は6、7番と全てストレートで三振にとった。


そして8番本多。


同じくストレートを引っ掛けて打球は俺の所へ…


カズマ『ショート!!』

難無く捌いて、丁寧に1塁ヘ送った。


『アウト!』


これで3アウト。


ベンチに帰ると、曾我端さんがご立腹だった…


『馬鹿みたいにストレート放ってパカパカ打たれやがって!!変化球投げろ!!』


と、天堂寺を怒鳴りつけた。


『はい…』


と天堂寺は小さく返事をした。


曾我端『相手投手、だんだん調子上げてきてるから、まずはこっちも緩い変化球を狙っていくぞ!』


全員『ヘイッ!!』


逆転へ向け、俺達は円陣を組んだ。


カズマ『曾我端さんが言った通り、俺らもカーブ狙って打ってこう!!』

カズマ『逆転するぞ〜!!藤中〜』

全員『ファイ!!』


もう一度気合いを入れ直し俺達は5回の攻撃に入った。


この回先頭は6番の橘。

その初球。

カキーン!!


パシッ…

狙い通り緩いカーブを捉らえたのだが、打球はイマイチ伸びずレフトフライに終わった…

続く7番菊川は、カーブを待っていたのだがストレートを多投され、カウント2-3からストレートを見逃し、三振に倒れた…


8番不破もカーブを投げてもらえず、スライダーに空振り三振。


これで5回も0が並んだ。


次の回は俺からだ。

ネクストで準備していた俺は、次の回に望みを託し守備へ向かった。


【5回裏】

曾我端さんから激を飛ばされた天堂寺はストレートと変化球を織り交ぜながらも、9番遠藤を三振にとった。


これでまず1ナウト。


そして、打席には再びこの男が立っていた。

1番伊野波巧。


天堂寺はゆっくりと汗を拭い、伊野波を睨みつけた。

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