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兵庫県西ノ宮市

[534]  甲子園  2007-08-25投稿
兵庫県西ノ宮市、甲子園球場がある所だ。まさに高校球場にとっては夢の舞台である。

青森県の青森大三も甲子園を目指す1つである。青森大三は例年、県でベスト8止まりであった。エースは2年の佐川、マックスは140キロで変化球はスライダーとシュート、中学時代は地元シニアで全国ベスト4を果たした。鹿児島から遥々青森大三に来た、いわゆる野球留学生である。青森大三は野球留学を実施している高校でお陰で昨年の秋は念願の東北大会出場を決めたにも関わらず辞退し今年の夏は並々ならぬ意気込みである。そんな夏の県大会も順当に進み今日は準決勝の日だ。エースの佐川は連投していたため今日は3年の谷が先発だマックスは120キロ台だからスローカーブとシンカーという武器がある。最後の夏にはチームメイトと勝つ夢があった。

晴天に見舞われた市民球場。相手は創部3年の石岡学院、青森大三とは初顔合わせだ。男子マネージャーの岡田は石岡学院のシートノックをじっくり見ていた。「やはり速いな。あんな1年はこの間見た時はいなかったぞ。130は出てる」

「いや、よくて125だな」岡田の後ろから声が聞こえたので振り返ると山西監督がいた。山西監督は若くがっちりした体型だ。「確かに1年にしては速い。今日は調子が良さそうでノビがありそうだな」

「今日も苦しい戦いになりそうですね」

「ああ・・・」




審判が出てきて声をかける。


『シァース』


いよいよ始まる

あと2つ


勝てば初の夢舞台





サイレンが鳴り響く




先攻は青森大三








続きます

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