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殺人列車〜 ストレスの世界

[605]  真希  2007-08-26投稿
こんな世界に生まれた事を呪うしかない…。
今、世の中は戦争が終わり経済をやり直そうと必死になっている。
俺たちも、みんな経済発展の為に働いている…。
そりゃぁ、仕事は嫌だよ。
だからって、アレはないだろう…!!
みんな死んだ魚の様な目で、生活しているんだ。
これも、仕事のせいではない!
戦争中に、幾人もの人達が死んでいった。それを見て、みんな楽しんでいたんだ…。
毎日、仕事だらけでストレスが溜まる。
スリルを感じていたんだろう…。
でも…戦争が終わった。
スリルを求めても、もう、スリルはなく仕事だらけのストレスだけ…。

だから、始めやがった!!
ホームの先頭に並んでいる人を、見境なく付き落とす。
列車が来る直前に…。
そんな事をニュースキャスターが、嬉しそうに画面越しに語る。
みんなストレスが溜まっているんだ。
そう― 俺もストレスが溜まっている。
でも、周りとは違うんだ!
今日も、仕事を頑張ろうと、意気込みをして…
気が付くと…列車のホームの先頭に並んでいた。

しまった!!…と、思い後ろを振り返るとスーツを着たサラリーマンが、ニコリと微笑み俺は、宙を舞った―。

俺に注がれるホームの人々の、期待の目を背に、列車に背を向け走り出したが俺の声も虚しく、運転手が微笑んだのを最後に、俺の思考は止まった―。おわり

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