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LASTSUMMER#14 『四天王封じ』

[578]  SETTARMEN  2007-08-27投稿
【5回裏1死無走者】


打席には1番伊野波。


ここで捕手の不破がマウンドに駆け寄った。

カズマ『さっき打たれてるけど、やり辛い感じか??』


ショウ『いや、ここで抑えて力の差見せとこうぜ…』


カズマ『だな…もう1点もやれねぇぞ』

ショウ『おうよ!』


不破が守備位置に戻ると天堂寺はロージンを手に取った。


初球。


ズバッ!!


『ストライーク!』


ストレートのど真ん中だったが、伊野波は手を出せなかった。


おそらく今日イチのストレートだろう…


続く2球目。


ブン!!


『ストライークツー!』


今度はフォークで空振りをとった。


これで2ナッシング。


天堂寺がもう一度ロージンを手に取った。


3球目。


天堂寺が振りかぶる。

ズバーン!!!


『ストライクアウッ!!』


主審の声が響いた。


コースとしては初球と同じど真ん中だったが、完全に伊野波が振り遅れていた。


ナインからは次々に『ナイスピッチ!』
といった声が飛んだ。

伊野波はベンチに帰ると、中西に
『めちゃくちゃ速ぇぞ!あいつ尻上がりに調子を上げるタイプか?』

と呟いた。


中西『そうかぁ〜〜ベンチから見ててもやばかったよ〜〜』


続く2番清和は初球を狙った。


しかし…


カキッ…


カズマ『サード!!』


カーブを引っ掛けた清和の打球はサード村上のところへ転がった…

これを村上が捌いて1塁に矢のような送球をした。


『アウト!!』


これで3アウト。


この回は三者凡退で天堂寺は切り抜け、俺達は6回の攻撃に入った。

打順は俺から。


ヘルメットをかぶり準備をしていると曾我端さんが、

『八神。お前あの投手に合ってるみたいだな?』

と聞いたので

コウ『はい。そうですね…』

と俺は答えた。


すると、

曾我端『真っ直ぐ狙ってこい!お前が打てばこの回逆転できるから!』

と言ったので、俺は

『はい!!』

と返事をして打席に向かった。

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