処刑生徒会長第二話・13
立ち上がりながら梅城ケンヤは自分の携帯を取り出し、いじってみた。
―駄目だ。
―やはり動かない。
―そろそろ寿命だったからなあ。
―ふっ。
―大事な計画の実行を前にして、俺も案外抜けてるな。
自分の迂濶さに苦笑してから、
『風紀委員長―体育館に向かう前に最終報告を聞こう』
赤木マモルは会長の机の前に立ち、
『現在我が委員会32名が校内を固めております。他に10名が周囲をパトロール中―全ては予定通りです』
『予定通りじゃないのは俺の携帯だけか―済まないが生徒会のやつを1台貸してくれ』
赤木から会所有の携帯を受け取った梅城ケンヤは、
『では後を頼む』
そう言い残して体育館へ向かった。
体育館に入ったイジメグループ三人は、今だ電気すら付けられてない内部にいぶかしがりながらも、板敷き床を歩んでほぼ中央まで進んだ。
すると―\r
『ようこそみなさんお待ちしておりましたよ』
巨大なカーテンがさっと開き、彼等のすぐ前に現れた舞台から、梅城ケンヤが声をかけた。
『始めまして。私がこの学校の生徒会長・梅城ケンヤです』
舞台の中央に据え付けられた演壇から、ケンヤは声を弾ませながら、
『だが、始めまして何て言うのもなんだか間違ってるな―浅からぬ縁がありますからね―みなさんと私には』
謎かけじみた言い方に、一条フサエ達は首をかしげた。
『はあ?お前、何いってんだ?学年が三つもずれていて、縁もクソもねえだろうがよ』
そう噛みつく桂シュンスケに、梅城ケンヤはいよいよ真相を告げた。
ゆっくり、悠然と、力を込めて。
『正確には、私と君達の間には、ある一人の人物が介在している―もう死んでしまった君達の同級生だがね―悲しい事に彼女は、自ら命を絶った―実に悲しい事だよ。なぜなら彼女は―俺の従姉妹だったんだから』
事態が把握されるにつれだんだん固まり出す三人に―\r
『俺は、俺は―多聞堀ナツの従兄弟だ。お前らにイジメられ、辱められ、死んでも尚お前らやマスコミやネットで笞打たれ続けたナツのな!!!!』
怒りに鬼の形相と化した梅城ケンヤが片手を挙げて合図すると、全ての入口が閉じられ、舞台や内部通路口からはぞろぞろと、風紀委員が現れて、イジメグループを囲み、銃を構えた。
―駄目だ。
―やはり動かない。
―そろそろ寿命だったからなあ。
―ふっ。
―大事な計画の実行を前にして、俺も案外抜けてるな。
自分の迂濶さに苦笑してから、
『風紀委員長―体育館に向かう前に最終報告を聞こう』
赤木マモルは会長の机の前に立ち、
『現在我が委員会32名が校内を固めております。他に10名が周囲をパトロール中―全ては予定通りです』
『予定通りじゃないのは俺の携帯だけか―済まないが生徒会のやつを1台貸してくれ』
赤木から会所有の携帯を受け取った梅城ケンヤは、
『では後を頼む』
そう言い残して体育館へ向かった。
体育館に入ったイジメグループ三人は、今だ電気すら付けられてない内部にいぶかしがりながらも、板敷き床を歩んでほぼ中央まで進んだ。
すると―\r
『ようこそみなさんお待ちしておりましたよ』
巨大なカーテンがさっと開き、彼等のすぐ前に現れた舞台から、梅城ケンヤが声をかけた。
『始めまして。私がこの学校の生徒会長・梅城ケンヤです』
舞台の中央に据え付けられた演壇から、ケンヤは声を弾ませながら、
『だが、始めまして何て言うのもなんだか間違ってるな―浅からぬ縁がありますからね―みなさんと私には』
謎かけじみた言い方に、一条フサエ達は首をかしげた。
『はあ?お前、何いってんだ?学年が三つもずれていて、縁もクソもねえだろうがよ』
そう噛みつく桂シュンスケに、梅城ケンヤはいよいよ真相を告げた。
ゆっくり、悠然と、力を込めて。
『正確には、私と君達の間には、ある一人の人物が介在している―もう死んでしまった君達の同級生だがね―悲しい事に彼女は、自ら命を絶った―実に悲しい事だよ。なぜなら彼女は―俺の従姉妹だったんだから』
事態が把握されるにつれだんだん固まり出す三人に―\r
『俺は、俺は―多聞堀ナツの従兄弟だ。お前らにイジメられ、辱められ、死んでも尚お前らやマスコミやネットで笞打たれ続けたナツのな!!!!』
怒りに鬼の形相と化した梅城ケンヤが片手を挙げて合図すると、全ての入口が閉じられ、舞台や内部通路口からはぞろぞろと、風紀委員が現れて、イジメグループを囲み、銃を構えた。
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