私はとある御屋敷に住む可哀相な女の子
家族はいるわ
意地悪な御義母様と御義姉様
だけどみんな私を妬んで苛めるの
私が美しいから
けれど、決して憎んだりしていないわ
だってタイセツな家族ですもの


ある日お城から招待状が届いたの
王子様の結婚相手を決めるパーティの

家の中が慌ただしくなったわ
けど、見栄をはってるわりに貧乏だから使用人なんていない
私以外のカゾクが騒ぎ出したの

選ばれる訳ないのに
心の中で笑ってさぁ身仕度の手伝いよ



私は可哀相な女の子シンデレラ
華やかなパーティに行ける訳ないの
でも行きたかったわ
だからこっそり
御義母様が隠してあったお金を借りたの
御義姉様のドレスと靴を借りたの
この家を隅々まで掃除しているのは私
知らないはず、ないでしょ？


馬車を呼んで、胸を踊らせたわ
あんなに遠かったお城が、段々と近付いてくるのだもの！


けれど、私は可哀相なシンデレラ
御義母様たちが家に戻る前に帰らないと
そう言うと、運転手さんは０時に迎えに来ると言ったわ
けれど、間に合わなければ置いて帰るとも言ったわ
ああ、０時までしか会えないのかしら
やっぱり私は可哀相な女の子なのかしら

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